NZドルWeekly 戻りの強い地合い、急落に対する61.8%戻しの93円水準を意識へ(24/8/30)

NZドルは堅調な推移となり7月30日以来の91円台を回復。

NZドルWeekly 戻りの強い地合い、急落に対する61.8%戻しの93円水準を意識へ(24/8/30)

戻りの強い地合い、急落に対する61.8%戻しの93円水準を意識へ

【今週のNZドル】

今週のNZドルは、企業景況感を示すANZ銀行の8月企業信頼感指数が51と前月の27から大幅に上昇したことが材料視されて、対円では一カ月ぶりの水準まで買われた。

8月20日時点の投機筋のポジションは2.3万枚の買い越し。前週の2.3万枚の買い越しとほぼ同じ水準で円売りポジション解消後、目立った動きは観測されず。注目されたジャクソンホール会議でのパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言もほぼ想定線だったことから、主要通貨は静かな推移となり、為替市場のボラティリティは大幅に低下した。

外部環境が落ち着いた状況下、4日にニュージーランド準備銀行(RBNZ)が0.25%の利下げを実施したことで、企業の買い入れコストが低下したことから投資意欲を刺激する格好となった。

景況感改善を材料にNZドルは堅調な推移となり7月30日以来の91円台を回復。月足チャートでは長い下影(下ヒゲ)を残し陽線を残しそうな状況となった。

NZドル・円(東京時間:8月26日―8月30日(終値は9時台終値を参照))※Investing.comの日足を参照
始値:89円95銭
高値:91円16銭
安値:89円12銭
終値:90円76銭 

【今週と来週の重要指標】※時間は東京時間

8月29日
10時00分、8月ANZ企業信頼感、前回:27.1、結果:50.6
8月30日
7時45分、7月住宅建設許可、前回:−17.0%、結果:26.2%

※予定は変更することがございます。

【今週末から来週の見通し】

今週末から来週のNZドルは、目立った経済指標の発表が予定されていないことから、経済的なつながりの深いオーストラリアと中国の経済指標が売買材料となりそうだ。

オーストラリアの第2四半期実質GDPは4年ぶりの低成長となる見込みで、市場予想を下回る結果となれば、オーストラリア準備銀行(RBA)による11月利下げ観測が強まり豪ドルは下落する可能性はある。相対的に豪ドルより強い動きを示しているNZドルだが、さすがに連れ安の展開は注意したい。

景況感改善に伴い、主要通貨に対してNZドルは強く、対円では、7月8日の史上最高値99.21円から8月5日の83.07円の下げ幅16.14円の半値戻し(91.14円)を達成した。日足の一目均衡表では、8月5日に長い下影(下ヒゲ)を残した後は反発を強め、20日移動平均線も上回っている。転換線は上向いているほか、基準線もようやく横ばい推移。遅行スパンが実線を捉えつつあることから、トレンドは強まっていると言えよう。急落に対する半値戻しを終えていることから、戻りが強まる展開に期待したい。ターゲットとして急落の61.8%戻し水準である93円が意識されよう。

戻りの強い地合い、急落に対する61.8%戻しの93円水準を意識へ

NZドル円日足

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