アメリカの4月貿易収支の予想
本日21時半に米国4月貿易収支が発表されます。前回3月は予想より僅かながらも赤字額が増加しました。今回4月予想は▼758億ドルで、かなりの赤字増となります。既発の4月商品貿易収支(下図@の灰色折れ線)は▼968億ドルで3月の▼827億ドルから赤字額の大幅増となっているので、今回の予想数値は妥当水準といえます。
因みに商品貿易の赤字拡大は前月との収支差▼141億ドルのうち、輸出▼95億ドル減、輸入+50億ドル増となっており、外需の落ち込みが著しく、内需は堅調推移になっています。内容的には悪い数値でしたが、米国経済の消費はまだ強い状態を保っているようです。
また、下図Aを見ると、3月までは輸出入共にまだ下降トレンドになっています。青色(輸出)の矢印の方が下げの傾きが強いので、貿易収支は赤字額が増える流れにいます。
(今回予想:2023年6月7日 8:30現在)
@3月までの推移と今回予想値
(発表値は黄色の折れ線で、今回分は青の矢印)
灰色の折れ線:モノの貿易収支
黄色の折れ線:モノとサービスの収支(通常発表分)
青の棒グラフ:対中国
オレンジ:対日
上図の〇印は対中の赤字推移を示しています。
2022年3月の最大赤字額から減少傾向を辿っていましたが、ここ2ヶ月はやや拡大傾向になっています。それでも昨年3月高値▼486億ドルからは半分以下(2023年3月は▼229億ドル)となっており、米中の貿易紛争は継続しています。
A月別輸出入額(2023年3月迄)
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下図はユーロドルの日足チャートです。今年5月4日、8日、11日の各高値からの抵抗線A(=1.0660)を6月1日に上抜いてから、ユーロが堅調に推移しています。上抜き後の下限はこのA迄で、これ以下には潜り込んで終値を迎えていません。上値はまだ横抵抗線のB(=1.0770〜80)で止められて一段高をトライできる流れには入れていません。
下値は3月15日の底値起点で、5月31日の底値を結んだC(=1.0645)、及び同じく3月15日起点で、6月2日底値を結んだD(=1.0670)の2つのサポートが下値を守っています。このD、A、Cを全部下回る日足の終値になると、再度ユーロ下押し再開になりますが、現状ではAを上抜いていることからユーロ高方向を示唆しています。
今日の貿易収支を含めて、来週はFOMC、ECBと金融政策会合が控えているので、その前まではCとBのレンジで推移する可能性はあり得ますが、14日・15日でどちらかに抜ける可能性は非常に高いとみています。もしユーロ高が継続し、Bを越えれば次は何回も上下で揉み合ったE(=1.0970〜80)辺りが視界に入ります。逆にBを下回ると3月15日底値の1.0516方向がみえてきます。
(2023年6月7日10:00、1ユーロ=1.0700ドル)
オーダー/ポジション状況
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