豪ドル/円、短期、中期共に“豪ドル弱気”の流れ。
4月26日に発表された豪1-3月期の消費者物価指数(CPI)は前期比1.4%、前年比7.0%と事前予想の1.3%、6.9%を若干上回りましたが、伸び率は鈍化傾向にあります。また、3月単月では前年同月比6.3%と昨年5月以来の低水準となりました。28日に発表された1-3月期生産者物価指数は前年同期比5.2%と、これも高止まり傾向にありますが、豪中銀が静観する姿勢を示していることから、豪ドル急伸にも繋がりませんでした。しかし、同日の日銀金融政策決定会合で過去の金融緩和策を総合的に評価する検討に入ったとの報道で、一時円買いが強まったものの、「大規模な金融緩和策の継続」「イールドカーブ・コントロール(YCC)で、短期金利をマイナス0.1%、長期金利を0%程度に抑える」と修正無しとなったことから円売りが再燃し、豪ドルは対米ドルでは下落していますが、対円で上昇しています。
チャートを見ると、3/24につけた86.06を直近安値として反転、上昇に転じましたが、25日の日足がこのサポートラインを下抜けて終えており、下値リスクが高い状態です。また、昨年9月につけた98.60を基点として上値を切り下げる流れにも変化なく、4/20につけた90.78が戻り高値であった可能性が高くなっています。日足の下値抵抗が88.00-10にあり、これには跳ね返されていますが、88円を割り込んで終えた場合は新たな下落リスクが生じます。日足の上値抵抗は89.60-70,89.30-40,89.70-80に、下値抵抗は88.30-40,88.00-10, 87.00-10,86.00-10にあります。21日移動平均線は89.24にありこれを上抜けきれていません。また、120日、200日線も90.75と92.22に位置しており、下値リスクがより高い状態です。
一方直近の週足は十文字の寄せ線で終え、週初の寄り付き水準に戻して引けていますが、この足が91.00超えトライに失敗して押し戻されており、下値リスクがより高い状態です。週足ベースで見た上値抵抗は90.00-10,90.60-70,91.10-20に、下値抵抗は88.00-10, 87.00-10,86.10-20にあります。88円を割り込んで越週した場合は、85〜86円方向への新たな下落リスクが生じます。逆に91円台に乗せて終えれば下値リスクがやや後退、92円台に乗せて越週した場合は短期トレンドが“豪ドル強気”に変化して94〜95円の中期的な上値抵抗をトライする動きが強まり易くなります。31週、62週移動平均線は91.14と91.76に位置しており、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れに変わりありません。
4/27現在、31週移動平均線は91.14に、62週線は91.76にあり、両者を下抜けて中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れにある。
オーダー/ポジション状況
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