アメリカ1月貿易収支の予想
本日22時半に米国1月貿易収支が発表されます。前回12月は予想より11億ドル赤字額が減りました。今回1月予想は▼687億ドルで、前回とあまり変わらない水準となっています。昨年1月が▼875億ドル、同3月には最大赤字額▼1,064億ドルから比較すると、大幅な赤字減少となっています。
既発の1月商品貿易収支(下図@の灰色折れ線)は▼915億ドルで12月の▼897億ドルから18億ドル程度の赤字額が増加しているので、これを勘案すると今回予想の▼687億ドルは妥当な予想といえそうです。
また、下図Aを見ると、輸出入共に下降トレンドを継続しています。赤字額減少で輸入減は米国の内需が弱くなっている可能性が高く、まだ消費が弱い状態の可能性があります。一方、輸出減はかなり大きいので、外需は弱いままになっています。
(今回予想:2023年3月8日9:00現在)
@ 12月までの推移と今回予想値
(発表値は黄色の折れ線で、今回分は青の矢印)
灰色の折れ線:モノの貿易収支
黄色の折れ線:モノとサービスの収支(通常発表分)
青の棒グラフ:対中国
オレンジの棒グラフ:対日
図の〇印は対中の赤字推移を示しています。2022年3月の最大赤字額から減少傾向を辿っています。今年1月からはゼロコロナ政策を解除したので、12月よりは対中赤字額が増加していますが、まだまだ水準は低いままです。
A 月別輸出入額(2022年12月迄)
下図はドル円の日足チャートです。昨年10月21日高値からの抵抗線Aは今年2月3日の大陽線で上抜けました。現在は1月16日底値からのサポートB(=130円10銭)、そこから平行に上げたC(=134円50銭)とD(=137円75銭)でドル高トレンドを形成しています。Dは1日で約20銭程度上昇しているので、今日の段階では137円95銭辺りで抵抗線になっています。そして、昨年12月15日高値のF(138円20銭付近)があり、目先はこのDとFがポイントになりそうです。
尚、2月2日底値からのサポートE(=135円10銭)があり、これを切れるとC、そしてBが下値目途になります。
今日は貿易収支発表の15分前に2月のADP社民間雇用者数が発表予定になっています。予想は+20万人(レンジ+10.0万人〜+30万人、1月は+10.6万人)となっています。大きく振れると材料視されそうです。
(2023年3月8日14:35、1ドル=137円82銭)
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