ドル円137円台後半、200日線を超えドル買い地合い強まる
8日午前の東京市場でドル円は続伸。昨晩FRBパウエル議長の想定よりタカ派の議会証言を受け、ドル円が上伸した流れを受け、朝方137.14レベルで取引の始まったドル円は、東京時間の時間外の米長期金利の上昇を伴って買いが継続。東京時間正午現在は137.57レベルで取引されています。(12:30現在の高値は137.75まで)朝方発表された1月の本邦の貿易収支が比較可能な1985年以降最大となる3兆1818億円の赤字となったこともドル円を支えました。
日経平均株価は、昨晩海外市場で米主要株価が大幅下落したことから売りが先行しましたが、ドル円が年初来高値をつけたことから電機、機械、自動車等輸出関連銘柄に買いが入り、前日比プラス圏に浮上。その後はもみあいとなり、61円高で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では、注目されたFRBパウエル議長の議会証言で、議長は基本的には3日の金融報告に基づく説明を行いましたが、「最終的な金利水準が以前の予想よりも高くなる可能性が高い」「経済データがより速い引き締めが正当化されることを示している場合、利上げのペースを速める準備ができている」等の発言が、想定よりタカ派的と受け止められたことから、1-3年の中期を中心に米金利が急上昇。米株は急落、ドル円は米国時間終盤にかけ137.19まで徐々に上げる展開となり、137.10近辺で東京時間につなぎました。
テクニカルにはドル円は、本日午前の上昇で、当面の上値目途とみられていた200日移動平均線(本日137.43レベルを上昇中)を上抜けて、持ち合い相場を上放れ。強いドル買い地合いに転じており、昨年10月高値151.95から今年1月安値127.23までの半値戻し139.59レベルまでの上値余地が広がっています。
パウエル議長の議会証言後、CME FEDWATCHの3月FRBの0.5%利上げの確率は前日の31.4%から74.9%に上昇。0.25%幅での利上げの確率と逆転しています。金利要因はファンダメンタルズの中で最もインパクトが大きいこと、テクニカルの地合いが改善したことで、週末日銀会合で波乱がない場合には、当面ドル買い地合いが継続しそうです。
ドル円日足
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