ユーロ圏2月消費者物価指数(HICP)速報値予想(23/3/2)

本日はユーロ圏の2月消費者物価指数が発表され、同時刻に1月失業率も発表されます。

ユーロ圏2月消費者物価指数(HICP)速報値予想(23/3/2)

ユーロ圏2月消費者物価指数(HICP)速報値予想

(2023年3月2日19時00分発表予定)

ユーロ圏HICP

ユーロ圏HICP

(2023年3月2日9時00分現在予想)

本日はユーロ圏の2月消費者物価指数が発表され、同時刻に1月失業率(予想は下表ご参照)も発表されます。
前回1月は全体では予想以下、コアで予想以上になりました。発表時点で、市場はコアに若干反応しユーロが堅調になりました。この日はFOMCが控えていたのでポジション傾ける動きにはなりませんでしたが、そのFOMCではハト派的内容からユーロは1.10まで買われ、翌2日に今年最高値の1.1033まで上昇後、約1ヶ月に亘るユーロ安となっています。ここ数日はECB各委員の引き締め発言にユーロが買い戻されている状況です。

さて今回2月予想は全体では軟化、コアでは横這い予想です。このユーロ圏HICPの前哨戦となるフランス及びドイツの2月消費者物価指数が発表されており、仏は前年比6.2%(予想6.1%)で、1月が6.0%、独が前年比8.7%(予想8.5%)で、1月が8.7%となり、両国共に高止まりの結果となっています。この辺りの数値を受け、ECB各委員がタカ派的発言を強めています。
下図を見ると、全体では下降トレンドにはなってきていますが、それでもまだ8%を越えており、一方のコアは横這いが続いています。ECBの2023年HICP見通しは全体で5.9%(赤い線)、コア4.4%(緑の線)になっており、現状ではハードルが高い様に思われます。
また、2月開催のECB金融政策では次回3月も50BPを利上げし、その後はその利上げ後の状況を見るとしていましたが、HICPが下がらないと5月会合でも引き締め継続となる可能性が出てきます。

ユーロ圏消費者物価指数(HICP)前年同月比ベース推移

ユーロ圏消費者物価指数(HICP)前年同月比ベース推移

(黒い線より右側は今回の予想値、赤はECBのHICP 2023年予想5.9%、緑はHICPコア2023年予想4.4%:ECBの12月時予想)

今日はHICPと同時刻にユーロ圏の1月失業率が公表され、予想は以下となっています。

ユーロ圏消費者物価指数(HICP)前年同月比ベース推移 2枚目の画像

(2023年3月2日9時00分現在予想)

下図はユーロドルの週足チャートです。2021年5月24日週高値からの抵抗線A(=1.0320)を昨年12月12日週に上抜いてからはAがサポートになっています。
一方で、昨年9月26日週の底値から上げたサポートB(=1.0460)とそこから平行に上げた目安のC(=1.1220)でユーロ高トレンドを形成しています。そしてこのBとC間には、11月21日週底値からのサポートD(=1.0890)があり、今年2月6日週にDを割り、B方向へのユーロ安の流れとなっていました。
今週は昨日までの動きで、2手前陰線の全戻しをしており、2手前の寄値が1.0684でしたので、今週末に上抜いて終わるとD方向への動きが出てくる可能性があります。まず今日のHICPで予想通りとなった場合に、市場がインフレ高止まりと採るか、遅いながらもインフレは低下を続けていると採るかに注目しています。また日本時間21時半にはECBの金融政策の理事会議事要旨も公表されますので、要注意になります。

ユーロ圏消費者物価指数(HICP)前年同月比ベース推移 3枚目の画像

(3月2日13:15 1ユーロ=1.0650ドル)   

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