A＄シカゴポジション（2022年12月06日現在）

シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。

主要通貨ポジション（単位：枚）(2022年12月06日現在の数値)

まず豪ドルですが、4,000枚程度ショートを減らしました。ロング増、ショート減ですので、リスクヘッジしています。それでも4万枚のショートはキープしているので、豪ドル先安観は維持しています。NZドルは総枚数を減らしてのショート増ですのでリスク減ですが、先行き相場観の目安となる6,000〜7,000枚になり、オセアニア通貨は先安で揃い踏みです。相場は特に締日ベースNZドルが対米ドルで買われており、シカゴは戻り売り継続していますが、FOMC期待としか思えない感じです。従い、明日の締日でもオセアニア通貨ショートは変わらないと思いますが、20日週締日以降は米国の利上げ姿勢次第になりそうです。もし万一、FOMCで金利先高見通しに弱い内容なら、シカゴはショートの買い戻しが入る可能性が高くなり、オセアニア通貨高へのリスクはあります。

円は1,400枚程度買い戻し、一段とリスクを低減しています。10月25日締日（終値147円93銭、ネット円ショート102,000枚）の総枚数からは65,000枚弱のポジション減になっています。それでもまだ65,000枚を越えるネット円ショートですので、ドル先高観は根強いものがあります。先週も書きましたが、シカゴがロング再積み増しに転じたのは8月9日のネットショート25,000枚時で締日終値が135円05銭でしたので、このスポットと、12月2日底値の133円63銭を注視します。今週のFOMCでもし米金利安に動いた場合、この2点間での押し目で、買うか売るかを見たいと思います。逆に最終利上げ幅が拡大する内容で金利高からドル買いとなった場合もやれやれの米ドルロング手仕舞いになるかも注意します。ユーロはここ3週間12万枚台前半を維持しています。11月16日〜12月6日までの3週間レンジが1.0223〜1.0595ですので、このレンジは様子見になっています。1.05以上でも手仕舞いしていないので、ユーロは一段高を見ていると思います。従い1.06を越えてからのポジション動向を見た方が良さそうです。

シカゴはロング1,300枚増、ショートは2,800枚減で、ネット4,100枚弱の豪ドルショート減になりました。まだ5週連続でネット40,000枚以上の豪ドルショートを維持しています。相場は11月8日締日終値が0.6503、15日が同0.6756、22日が同0.6649、29日が同0.6686、12月6日が同0.6692でしたので、この間0.66台中心の動きですので、様子見になっています。現在のスポットは0.6769〜72で、先月15日締日の終値程度ですので、ポジションはまだ横這いと思われます。チャート内の赤の豪ドル安トレンドラインが今週0.6130〜0.6620にあり、先週よりも一段とライン上限を超えています。黒の抵抗線が0.7305に付近あるので、まだここまでの上値余地を残しています。

実際の相場は、先週「…この0.6740の抵抗線は今年4月6日高値からの抵抗線でもあり、今日現在は0.6730に下がりサポートになっています。目先は豪ドルの戻り高狙いに入っています。抵抗線としては0.6870、0.6920、0.7000〜10の順にあり、最後が強くなっています。また週足でも抵抗線を上抜けており、流れとしては0.7100〜20辺りが目安になっています。下値は0.6730を切れても、11月21日底値からのサポートが0.6680、11月3日底値からは0.6560にあり、後者を切れない限りは豪ドル堅調地合いが続きます」としましたが、5日に高値0.6852をつけ、7日に0.6668まで下落し、再度0.67台後半までジリ高推移です。最初の抵抗線0.6870で止められ、押しも最初0.6680サポートで止まっています。短期的には0.6690〜0.6890の豪ドル高トレンドラインを形成しており、仮にレンジを越えても0.6930、0.7000〜10に抵抗線が控えています。下値はサポートを切ると、0.6640、0.6600、0.6560〜70の順にサポートがあり、最後を切って終らない限りは豪ドル高地合いを残しています。（1豪ドル＝0.6770米ドル、12月12日15：00）