豪ドル/円、短期トレンドは“豪ドル弱気”。中期トレンドは“強気”を維持。
11月28日に発表された豪10月の小売売上高は前月比▼0.2%(前月+0.6%)と市場予想の+0.5%を大きく下回りました。これを受けて豪ドルは対ドル、対円で売られる場面がありましたが、30日にパウエルFRB議長が講演で、早ければ12月にも利上げペースを減速する可能性を示唆したことから、米長期金利が低下、豪ドルが対米ドルで買い戻される展開となり、豪ドルは約2か月半振りの0.68台まで上昇しましたが、同時に円も買われる動きとなったことから米ドル全面安の中、豪ドル/円は反落し、一時92円台を割り込む動きとなっています。
チャートを見ると、日足は9/13につけた98.60を基点として上値を切り下げる流れに変わりなく、また、10/13につけた90.85を直近安値とする短期的なサポートラインも下抜けており、短期トレンドは“豪ドル弱気”の流れにあります。また、92.50-60にあった日足の下値抵抗を直近の陰線が下抜けて終えており、90円方向への新たな下落リスクが点灯中です。短期トレンドは94.10-20の抵抗を上抜けて終えない限り、大きく変化しません。日足の上値抵抗は、92.60-70,93.00-10,93.70-80に、下値抵抗は91.80-90,90.80-90,90.00-10,89.60-70にあります。全て下抜けて終えた場合は新たな下落リスクが点灯します。21日、120日、200日移動平均線は、93.73,94.16,92.83にあり、全てを下抜けて“豪ドル弱気”の流れにあります。
一方、直近の週足は小陽線で終えましたが、上昇エネルギーの強いものではなく、上値を切り下げる流れからも上抜けられずに越週しました。今週は94円台乗せに失敗して反落しており、また、値動きの中では92円も割り込んで新たな下落リスクが点灯中です。このまま92.50超えに戻して越週出来ない場合は来週も下値トライの動きが継続して90円方向へのさらなる下落に繋がり易くなります。89.60-70には一段と強い下値抵抗がありますが89円台も割り込んで越週した場合は、2020年3月につけた59.91を基点とする中・長期的なサポートラインを下抜けて、中期トレンドにも変化が生じます。週足ベースで見た上値抵抗は92.50-60,93.10-20,93.80-90に、下値抵抗は、90.80-90,89.60-70,88.00-10にあります。31週移動平均線は93.58にあり、この下に入り込んで短期トレンドは“豪ドル弱気”に変化していますが、62週線は89.15に位置しており、中期的な下値抵抗として働いています。
12/1現在、31週移動平均線は93.58にあり下値リスクが高い状態だが62週線は89.15にあり中期トレンドをサポートしている。
オーダー/ポジション状況
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