NZ/円、短期は強気を維持。上値余地が限られる可能性も。中期は“強気”。
今週はNZ独自の注目材料はありませんでしたが、パウエルFRB議長のハト派的な発言に加えて、1日に発表された米ISM製造業景況指数が2020年5月以来の50割れとなる、49.0となったことから、米景気後退への懸念が強まりドル全面安の展開となる中、NZドルは対米ドルで続伸、対円ではやや上値の重い展開となっています。
チャートを見ると、日足は10/11につけた80.70を基点として下値を切り上げる流れを維持していますが、87.00〜87.20ゾーンにある強い上値抵抗を上抜けておらず、上値余地も拡がり難い状態にあります。一方下値は、日足の下値抵抗が85.70-80にあり、これを支えとして上値トライの可能性を残していますが、85.50以下で終えた場合は下値リスクがやや高くなります。さらに85円台を割り込んで終えた場合は短期トレンドが変化して83〜84円方向への一段のNZ下落に繋がり易くなります。日足の上値抵抗は87.10-20,87.70-80に、下値抵抗は前述の85.70-80,85.00-10,84.00-10にあります。21日、120日、200日移動平均線は、86.19,84.90,84.23に位置しており短・中期トレンドをサポートしていますが、85円割れで終えた場合は、短期トレンドが変化します。
一方直近の週足は小陽線で終えていますが、上昇エネルギーの強いものではなく、また87円台前半にある上値抵抗を実体ベースで上抜けられずに越週しています。今週は87円超えトライの動きが先行しましたが、12/2現在、実体を87円台に乗せられずに小反落しています。週足ベースで見た上値抵抗は87.10-20,87.40-50,88.00-10に、下値抵抗は85.70-80,84.90-00にあります。85円を割り込んで越週した場合は、82円方向への新たな下落リスクが生じます。この場合でも2020年3月につけた59.51を基点とする中・長期的なサポートラインの下値抵抗が81.90-00に控えており、82円を割り込んで越週しない限り中期トレンドは“NZ強気”の流れを維持します。31週、62週移動平均線は84.51と82.09にあり、中期トレンドをサポートしています。
12/1現在、31週移動平均線は84.51に、62週線は82.09にあり中期トレンドをサポート中。
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