天然ガスのルーブル決済 3月28日アップデート
ロシアが非友好国(ロシアに対して金融経済制裁を実施している国)に対して天然ガスの代金をルーブル建てで払うように要求したことでルーブルは対ドルで史上最安値(86.944レベル)から83.536レベルまで反騰して先週の取引が終わっています。
ロシアとしてはルーブル建て決済を要求することで取引相手国がルーブル買いに動くことで最近の急落相場に対して一定のルーブル買いが期待できるという考えでしょう。ただ、テクニカルには2020年ルーブル安値(ドル高値)であった82.786よりもルーブルが強くなるということは考えにくいと言えます。
EUはロシアからの天然ガス輸入に依存しているため、米国のように禁輸措置には至っていないものの、ルーブル決済を強要されるとロシアとの取引そのものが減少するのではないかとの懸念とそれによる天然ガス価格の一段高も懸念されていますが、商取引での条件変更は両当事者合意の上でないと成り立たないのが通常です。
いまのロシアの状況を考えると何でもありうるということも考えておく必要があるかもしれませんが、ロシアがますます孤立する方向に向かっていく先に想定外のことが起きるようなことが無いことを願いたいものです。
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