米8月消費者物価指数(CPI)の予想
本日(14日)、米国8月消費者物価指数(CPI)が公表されます。前回(7月分)は全体でほぼ予想通り、コアはやや下回りました。発表時点のドル円相場は110円70銭付近から30銭程度ドルが売られました。8月以降ではこの11日に110円81銭の高値を付けています。
8月予想も7月よりはやや下がる見込みになっていますが、年率で見るとまだ高止まりの様相となっています。従い、今回の数値も予想レンジ幅の上下限の結果になった場合、相場に影響が出ると思われます。来週のFOMCで経済見通しの改定が発表予定となっているので、どの様な影響を与えるのか注目しています。
2021年9月14日9時現在予想:
(1)米国消費者物価指数(CPI)前月比ベース推移
(青い矢印は今回の予想値、赤はゼロ、青は0.6%)
上記チャート(1)を見ると、過去の高値を結んだ青(0.6%)の横線より、今回予想値は一段と下がり、移動平均線がそのラインで止まっています。6月が0.9%と一番高い水準でしたので、次回9月の結果次第で下がってくる可能性も出てきますが、まだインフレはケアすべき状況下にありそうです。
下記チャート(2)では赤(2%)の横線がFRBインフレ目標値となっており、まだCPIコアもPCEコアも、目標値を大きく上回っています。このまま青のCPIが下がってくればFRB見立ての第2四半期インフレが一時的との裏付けになりますが、オレンジ色のPCEコアが8月10月1日発表予定)も横這い以上になると高止まりが続くことになりそうです。
(2)米・CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)の前年比ベースの推移
(赤はFRBのインフレ目標値2%、緑より右は今回予想値)
(注:CPIは米労働省統計局が発表し、PCEは米商務省統計局が発表します。PCEには医療保険に関わる費用なども含まれているため、カバーされる範囲が広くFRBのインフレ指標に採用されています。)
下図はドル円の日足チャートです。先週のベージュブック時に添付したチャートと基本的には変わっておらず、あれから4営業日目になりましたがまだ狭いレンジで収斂を続けています。
流れはラインA(=109円10銭)とB(=112円20銭)のドル高トレンドですが、C(=109円65銭)とD(=110円45銭)の3角保合いで収斂を継続しています。まだ80銭程度のレンジ幅ありますので、来週のFOMCまで収斂の極みを見る可能性もありますが、そろそろレンジ抜けを期待したいところです。
下限はCを切ればA方向、Dを越えればE(=110円81銭:前回CPI発表日の高値と4月・6月高値)がまず抵抗線となり、越えればB方向への流れに入れそうです。
(9月14日10:30 1ドル=110円08銭)
オーダー/ポジション状況
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