ランド円レポート月曜版(2021年9月13日)

先週のランド円は、安値が7.62レベル、高値が7.79レベルとなり、上昇ペースが鈍り予想レンジよりもやや狭い値幅での取引が続く週となりました。

ランド円レポート月曜版(2021年9月13日)

ランド円レポート月曜版

〇先週のランド円、上昇ペースが鈍り予想レンジよりもやや狭い値幅での取引が続く
〇南ア中銀総裁が8日、インフレ目標を2〜5%程度にすると示唆したことが早期利上げ思惑につながる
〇基調としてのランド高は現状はまだ続いていると見てよい
〇明日のCPI強ければテーパリング決定思惑再燃の可能性、ランド含め新興国通貨にとっては悪材料に
〇今週は7.58レベルをサポートに7.81レベルをレジスタンスとする流れ

まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「上昇トレンドを継続するスタンスで、7.55レベルをサポートに7.80レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が7.62レベル、高値が7.79レベルとなり、上昇ペースが鈍り予想レンジよりもやや狭い値幅での取引が続く週となりました。

先週もランド円は、米国の利上げはまだ先というジャクソンホールにおけるパウエルFRB議長の講演が新興国通貨にとって好材料という動きがまだ続いているという底堅さですが、南ア中銀総裁が8日にインフレ目標を3〜6%から2〜5%程度(発言では3〜4%±1%)にすることを示唆したことが早期利上げ思惑につながったようです。

現在南アのインフレ率は4.6%と既に4%を上回っていることが材料視されたようですが、1%の誤差を考えるとまだ範囲内ともいえ、週後半のドルランドでのドルの底堅さ(ランドの上値の重さ)は冷静になって考えると、5%を超えるまでは利上げ思惑も早いかという調整が入ったという感じもしますし、米金利が週末にかけてやや上昇した影響もあったかもしれません。

ただ基調としてのランド高は現状はまだ続いていると見てよいでしょう。今週は南ア関連では鉱工業生産、小売売上高の発表がありますが重要度はそれほど高くなく、今週に関して言えば明日の米国CPIの影響の方が大きいように思えます。明日のCPIが予想以上に強いと来週のFOMCでのテーパリング決定思惑が再燃する可能性があり、その場合ランドをはじめとする新興国通貨にとっては悪材料とされそうです。

テクニカルにはどうでしょうか。まず日足チャートからご覧ください。

ランド円レポート月曜版

6月高値からの下降チャンネルを8月末に上抜けて上昇トレンド継続中ではあるものの、やや上昇ペースが急なこと、7月高値を抜けられなかったこともあって先週は調整入りを感じさせる動きでした。このことを前提にいつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)もご覧ください。

ランド円レポート月曜版 2枚目の画像

高値安値とも切り上げているので上昇トレンドではあるものの、先週だけ見るとランド円もドルランドもいったん横方向の動きへとスピード調整に入ってきたチャートに見えます。今週も高値圏での7.60〜7.79レンジでの調整を基本に考え、2銭ずつ上下に広げ7.58レベルをサポートに7.81レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。

※ポイント要約は編集部

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る