NZ/円、上値余地が限られる可能性。76円割れの越週で新たな下落リスクが点灯。
先週はNZ独自の注目材料がない中で、欧米各国での変異株によるウィルス感染者数が急増し、世界経済への先行き不透明感から、株式市場の急落と長期金利の急低下を誘い、為替市場でも週初からリスク回避のドル買い、円買いの動きが強まりました。しかし週央にかけては過度な警戒感も後退し、再びリスクオンの動きに戻す動きが強まっており、円の売り戻しの動きが強まっています。これを受けて、NZドルは対ドルでは小じっかりの粋ですが、対円では75.27を直近安値として77円台を回復する展開となっています。
チャートを見ると、日足は7/20に付けた75.27を直近安値として反転、上昇に転じていますが、5/27に付けた80.18を直近高値として上値を切り下げる流れからは上抜けておらず、短期トレンドは“NZ弱気”の流れに変化が認められません。77.50超えに値を戻せば“ニュートラル”な状態に戻しますが、この場合でも78円台にしっかり乗せて終えない限り、上値余地も拡がり難いでしょう。また、75.30-40の下値抵抗を割り込んで終えた場合は、一段の下落リスクが生じます。日足の上値抵抗は77.10-20,77.50-60,78.00-10に、下値抵抗は、76.50-60,75.80-90,75.30-40にあります。21日、120日移動平均線は77.19と77.74に位置しており、これらを上抜け切れておらず、下値リスクが高い状態ですが、200日線は75.83にあり、先週の下値トライでも下抜け切れずに反発しており、中期トレンドをサポート中です。
一方直近の週足は、寄せ線に近い形の足で終え、週初の寄り付き水準に戻して引けています。下ヒゲが長く下値トライに失敗した形となったこと、76.00-10の週足ベースで見た重要な下値抵抗を守って越週しており、週初は上値余地を探る動きが先行すると見られますが、上値を切り下げる流れからは上抜けておらず、週足の形状も改善していないことから、下値リスクへの警戒も解けない状態です。週足ベースで見た上値抵抗は77.20-30,78.10-20に、下値抵抗は76.00-10,74.00-10にあります。31週移動平均線は77.06にあり、これを若干下抜けた位置で推移していますが、“ダマシ”となる可能性があります。また、62週線は73.69に位置しており、中期トレンドは“NZ強気”の流れに変わりありません。但し、76円割れで越週した場合は74円方向への新たな下落リスクが点灯します。
7/23現在、31週移動平均線は77.06にあり若干下抜けているが、“ダマシ”の範囲内にある。また62週線は73.69にあり、中期トレンドをサポートしている。
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