豪ドル/円、上値余地が限られる可能性。80円台を守り切れるかが焦点に。
21日に発表された豪6月の小売売上高は市場予想より悪い前月比▼1.8%と5月の+0.4%から大幅に悪化しました。為替市場ではこれを受けて対米ドルで一時0.7300割れ、対円でも80円台前半まで下落しましたが、低下していた米金利が上昇に転じたことから、ドル/円でのドルの買い戻しの動きに連れて豪ドル/円も反発に転じています。先週は変異株によるウィルス感染者数の増加が世界経済の回復を妨げるとの懸念が強まり、リスク回避の円買いや米長期金利低下に伴うドル売りが先行しましたが、週央には過度な警戒感が後退して、長期金利も上昇に転じ、さらには米株式市場でも株価が大幅に値を戻す展開となったことから、為替市場でもリスク回避の動きが急速に後退、円が売り戻される中で、豪ドルは81円台を回復しています。
チャートを見ると、日足は7/20に付けた79.85を直近安値として反転、上昇に転じていますが、上値を切り下げる流れには変化なく、短期トレンドも弱いままです。一方で80.00±10銭の中期的な下値抵抗には一旦跳ね返されたことから、7/20の79.85で底打ち、反転の流れに入った可能性が生じています。短期トレンドは82円台を回復して終えれば “ニュートラル”な状態に戻しますが、5/10に付けた85.80を直近高値として上値を切り下げる流れには変化なく、84円台を回復して引けない限り、上値余地も拡がり難い状態です。日足の上値抵抗は81.40-50,81.90-00,82.30-40に、下値抵抗は81.00-10,80.50-60,80.20-30にありますが、80円割れで終えた場合は再び下値リスクが高くなります。21日、120日移動平均線は82.35と83.60にあり、短期トレンドは“豪ドル弱気”の流れに変わりありません。また200日線は81.24にあり、若干上抜けて終えていますが、“ダマシ”となる可能性があります。
一方直近の週足は、十文字の寄せ線で終え、週初の寄り付き水準に戻して越週しました。下ヒゲがやや長く、下値トライに失敗したこと、80.00近辺の中期的な重要ポイントに跳ね返されたことから、一旦底打ちした可能性が点灯中ですが、週足の形状が改善しておらず、上値を切り下げる流れにも変化が認められないことから、“ダマシ”に終わる可能性があります。今週の週足ベースで見た強い上値抵抗は81.70-80,82.40-50に、下値抵抗は80.60-70,80.00±10銭にあります。82.50超えで越週した場合は下値リスクがやや後退、逆に80円割れで越週した場合は78円方向への新たな下落リスクが生じます。31週移動平均線は82.78にあり、この下に入り込んで、下値リスクが高い状態ですが、62週線は79.09にあり、中期トレンドをサポート中です。
7/23現在、31週移動平均線は82.78に位置しており、これを下抜けて下値リスクが高くなっている。しかし、62週線は79.09にあり、中期トレンドをサポート中。
オーダー/ポジション状況
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