シカゴポジション(CME)291
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2021年7月13日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴは、豪ドルが3週連続でショートを積み増してまだ豪ドル先安観を継続。NZドルは小幅のロング増となりましたが、まだ相場の方向性を持ったポジションではありません。円はポジション調整の円買いとなり、円ロングの枚数が増加しているので、両建てにしてリスク回避しています。シカゴはドルロングの持ち値が悪いので、今週は109円台前半になった場合、押し目を拾ってくるのか、ポジション調整するのかを引き続きウォッチとなります。先週締日のポジションを見る限りは後者の可能性が高くなっています。総枚数でも4,700枚増加しているので、相場を1方向に動かすポジション積み上げとなっています。
ユーロは17,500万枚のネットロングを減らしてきました。ユーロロングで攻めた期間が長いので、ポジション調整した感じですが、総枚数が17,800枚も増加しているので要注意です。この総枚数の内、ユーロ売り枚数が13,900枚増ですので、相場がユーロ高に跳ねた場合はこのショートを手仕舞いしてくる可能性も出てきます。相場はここ3週間で1.1750〜1.1950レンジに収まっているので、1.17割れか1.20越えで動き始めると思います。そして現在のスポット1.18付近は下限に近いので、もし明日の締日で1.1700方向に動いた場合には、そのポジションに注目したいと思います。
先週のシカゴは約1,500枚のNZドルロング増となり、ネット3,200枚のロングになりました。まだポジションは少なく、先々の方向性は持っていないようです。但し、実際の相場は小幅NZドル安になり、押し目を打診的に拾っている形です。内訳はロング1,200枚増、ショート300枚減となっています。チャートを見ると、0.6850〜0.7200レンジの赤のNZドル安トレンドライン内の下限を伺う動きとなりました。まだ下限まで100ピップス以上の余地があるので、明日の締日は下限を維持されると思います。
さて実際の相場は、短期的なNZドル安トレンドを継続しています。先週13日に0.6917の底値を付け、翌14日にNZ中銀の金融政策会合でテーパリング開始を発表し、一時的に0.7045まで買われましたが、そこから再度緩み0.70を挟んだ展開になっています。今年5月下旬を起点としたNZドル安の抵抗線が0.7040にあり、ここを上抜けば0.7090、0.7120、0.7160の各抵抗線を狙える展開になりそうです。一方で、下値は0.6950、0.6910〜20にサポートがあり、後者を切れて終わると、一段安狙いになります。この場合にシカゴが押し目を拾うのか注目したいと思います。
(1NZドル=0.6992ドル、7月19日14:00)
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