シカゴポジション(CME)276
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2021年3月30日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴは一部の通貨に大きな動きがありました。豪ドルは米ドル全面高の中で押し目買いに入り、目安となる1万枚を越えてきました。一方で、ドル円は目安の5万枚を維持し、逆にドルロングを増やしています。ドル円の次の目安は9万〜10万枚なので、次週で6万枚を越える流れになるとそのままドルを買い増ししてくる可能性が高まります。ユーロドルでのユーロロングの減り方を見ながらドル全面高と捉えるのか、豪ドルからドル全面高が崩れるのかを見ていきたいと思います。
シカゴはNZドルのロングを3週続けて減らし、非常に上手く対応しています。まだ僅かにロングですが、もし明日の締日で一段と減らすことになれば、暫くは次のトレンドが出来るまでスクエアに近い枚数で推移すると思います。過去のシカゴはオセアニア通貨対米ドルの傾向が強く、豪ドル・NZドル共に同じ方向を向いていましたが、ここ半年以上は両者に相違があり、今回も豪ドルロングを積み上げており、NZドルの動きとは異なっています。現在のネットポジションは両者とも自国通貨ロングになっていますが、この先2〜3週間の推移を見たいと思います。チャートを見ると、黒の抵抗線が効いており、まだNZドルの底値模索の中にいます。昨年8・9月高値を結んだ緑のサポートが0.6620〜30付近にあるので、当面はここまでの下値余地があるのかをみます。
さて実際の相場は、0.6940で2回底値を付けて、小反発しています。現在は0.70に絡んでおり、ここ2週間の動きで0.6980〜0.7060レンジのNZドル高トレンドを形成しています。上限越えても0.7100〜10の抵抗線が強く、その上には0.7160、0.7200、0.7230の順にあります。最後を越えないとNZドルは弱いままになります。一方で、下値割ると、0.6940、0.6901、0.6860の順にサポートあり、昨年6月底値からのサポート0.6790〜0.6800方向への動きになっています。(1NZドル=0.7026ドル、4月5日13:30)
シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
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