短期は揉み合い。長期トレンドはNZ弱気に変化した可能性が高まる。
ニュージーランド経済は引き続き好調さを維持
ニュージーランド経済は引き続き好調さを維持しており、貿易統計などにも内需の好調さが窺われますが、世界経済の先行き不透明感が増していることや、イギリスの予想外のEU離脱決定直後の急落で長期トレンドが変化し始めており、下値リスクがやや高くなっています。9月以降のEUとイギリスの離脱へ向けての本格的な交渉に入るまでは神経質な動きとなることが予想されますが、欧州の金融機関の信用リスクにも目が向けられ始めており、リスク回避的な円買いがさらに進む可能性には注意が必要です。
日足は上値余地を探る動き
日足は71.20-30の下値抵抗に再び跳ね返されて、タクリ足の陽線が出ており下値トライに失敗した反動から、上値余地を探る動きに転じています。一方で7/6に74円割れを見たことにより、日足の形状が悪化しており、短期トレンドは74円超えに日足の実体を戻さない限り、下値リスクが軽減されません。但し、現状は70〜71円台の中・長期的な下値抵抗を守っており、70円割れで終えない限り、下値余地もまた拡がり難い状態です。日足の上値抵抗は72.70-80と74.00-10に、下値抵抗は71.60-71と70.50-60にあります。21日移動平均線は73.98にあり、下値リスクがやや高い状態にあることを示しています。
長期トレンドも“NZ弱気”に転換?
一方週足は陽線で続落を食い止めましたが、上値を切り下げる流れから抜け出せずに越週しており、今週は前週の上げ幅を打ち消す動きが強まっています。現状は70.50-60に週足ベースで見た強い下値抵抗がありますが、70円割れの越週となった場合は新たな下落トレンド入りの可能性が高くなり、65円方向への一段の下落リスクに注意が必要です。週足の上値抵抗は74.20-30にあります。31週、62週移動平均線は76.03と79.05にあり中期トレンドは“NZ弱気”の流れにあります。また、6月足の終値が74円割れ(6/30NY終値:73.63)で終えたことにより、長期トレンドが変化した可能性が点灯しています。現状は“ダマシ”の範囲内ですが、7月足も74円割れであった場合や値動きの中で70円割れを見た場合は、2009年2月に付けた大底44.25を起点とする長期サポートラインを下抜けることにより、長期トレンドも“NZ弱気”に転換します。この月足の上値抵抗は73.50-60にあります。
NZ/円【週足】
(7/6現在31週移動平均線は76.03に、62週線も79.05にあり中期トレンドは“キウィ弱気”の流れに変わりない)
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NZドルのポジションはほとんど変わりなく、軽いショートを維持している状況となっています。
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