ランド円レポート月曜版(2016年2月8日)

1週間前のトルコリラ円レポートでは日銀の追加緩和(マイナス金利導入)は、

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ランド円レポート月曜版(2016年2月8日)

ランド円レポート月曜版

1週間前のトルコリラ円レポートでは日銀の追加緩和(マイナス金利導入)は、トルコリラをはじめとする新興国通貨においても円安に作用しやすいと書きました。しかし、ドル円が大きく円高に向かい追加緩和前の水準をも下回る水準となったため、結果として新興国通貨でも円高に動くこととなりました。

ドル円での円高の動きについては2月8日の週報に書きましたので、併せてご参照いただければと思いますが、端的には円金利以上にドル金利が下がり金利差縮小と米国利上げ思惑後退によるものです。これについては、ユーロドルもまったく同じ状態で、黒田総裁はタイミングが悪かったという面も強いと言えます。

ランド円に話を戻して、毎朝掲載しているランド円の到達確率チャートから今週は見ていきます。

       ランド円到達確率チャートとドル円一時間足

       ランド円到達確率チャートとドル円一時間足

上のチャートでは比較のためにドル円の1時間足を下段に表示していますが、ドル円が水曜以降も円高の動きを継続し、雇用統計直後に週間安値を更新しているのに対して、ランド円は水曜NY市場で7.20レベルの安値を付け、それ以降は比較的堅調は動きを続けました。

米ドルの動きが介在しないということも大きいのですが、単純なリスクオフという動きとは異なっていたと考えることができます。金曜には米国雇用統計も発表され、とりあえず雇用関係の数字は回復を続けていることが確認されましたし、一連のイベントを過ぎ、今週は中国が旧正月で休場となることを考えると、リスクオフの懸念についてはあまり考えないで済む週となりそうです。

南アフリカの金融政策に関しては予想通り1月28日に利上げが行われ6.75%となりました。同国の場合、国内経済におけるインフレ懸念が根強く、2016年内には7.75〜8.00%程度まで金利が上昇する見込みです。日本国内ではマイナス金利が導入され国内の金融商品では金利が付かない状況が拡大していることを考えると、ランド円をはじめとする高金利通貨に対する投資は今後も出やすいと言えそうです。

また、下の日足チャートを見ていただくとわかりますが、下段に示した金価格が上昇傾向にあることもランド円には好材料となっていると考えられます。

           ランド円と金の対ドル相場

           ランド円と金の対ドル相場

先週のショートコメントで示した7.90までは難しそうですが、中期的なターゲットとしては引き続き同水準をあげておきたいと思います。今週のレンジとしては、先週安値圏にあたる7.20レベルをサポートに、7.60レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。

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