欧州リスク(週報2016年10月第四週)

米大統領選挙の

欧州リスク(週報2016年10月第四週)

ユーロ・ドル:10月17日からの先週

17日は、先週引けの1.0975からギャップダウンの1.0968で始まりました。17日の安値は開始早々下押して付けた1.0963です。この日はここから終日じりじりと上昇を続け、NY時間に入り17日高値の1.1008まで上伸しました。その後は高値圏で横ばいの後、1.0998で引けました。一旦は1.10台に乗せながら引けで維持できませんでした。

18日は、前日引けの1.0999で始まり、昨日からのユーロ買いの勢いから18日の高値1.1026まで上昇。ですが、欧州時間に調整の売りと思えるフローに下押しされて、18日安値の1.0969まで持っていかれました。再度1.10台を維持できずに、1.0979で引けました。
足元では、はっきりとした方向感が見えない日々が続いています。

19日は、前日引けの1.0980で始まりました。この日は開始ごじりじりと上昇を続け、しかし小幅の上げで、先ず19日の高値1.1004
を付けました。その後は、海外時間に入り、やや下押しがあって、19日の安値の1.0954を付けました。引けはsのまま横ばいの後1.0973でした。

20日は、前日引けの1.0971で始まり、その水準のままECB待ちでした。結果、定例理事会で金融政策を据え置いたのですが、その後の記者会見でのドラギ総裁の発言で解釈が一転ニ転したものですから、一旦20日の高値1.1039へ急伸後、一気に1.0915へ急落してしまい、そのまま1.0928の低位圏で引ひけました

21日は、前日引けの1.0928で始まり、直後に21日の高値1.0929を付けました。その後は終日じりじりと下落を続け、21日安値の1.0858まで下押しをして、1.0881で引けました。

ユーロ・ドル:10月24日からの今週

ポイント:米大統領選挙の目途が着いた今、次の焦点はECBです。


CME通貨先物ポジション状況:10月18日時点
   (10月18日)  (10月11日)  (10月4日)
円     36991    45909    68695 
ユーロ▲109268   ▲93472  ▲82059
ポンド▲91558    ▲95470  ▲97572


シカゴIMM:投機・投資家筋のポジションで10月18日付けのネットのユーロの売り持ち高は前週から更に大きく増加し、過去最大水準となりました。
過去最高の買い持ち高は、2007年5月15日 +119,538、
過去最高の売り持ち高は、2010年2月9日 -57,152

シカゴVIX指数:投資家の恐怖心理の度合いを示す指数、
13.34(-0.41)日中高値は14.53。下落しての引け。ダウが一時の大幅安から持ち直したことなどが好感され、リスク・オフ的な動きは強まりはしませんでした。
2016年最大は32.09、過去最大は2014年の31.06、過去最安は1993年の8.89、直近では2006年の9.39

8日の米大統領選挙の行方は、不透明な部分は残るものの、ほぼクリントン候補で決まりなのではないでしょうか。各社の世論調査にはばらつきがあるものの、その多くはクリントン候補の優勢を伝えていて、普通なら
目途が着いたと思っていいでしょう。

今年最大のリスクに目途がついたという事は、市場にとって喜ばしい事でしょう。
つまり市場参加者は大きなリスクが過ぎた前提で、通常のポジションへ戻る事が出来るからです。

さて、ユーロ圏で見た場合に、次の注目はECB の動きだと思います。
先日20日の理事会で、変更無しの決定を下ばかりなのですが、
現行の量的緩和(QE)は来年2017年の3月までなので、
先日の理事会の後の記者会見でドラギ総裁が述べたように
「量的緩和(QE)は続けます」であるならば
期限きれになる前の12月8日の理事会しかもうないのです。

なので現行の量的緩和(QE)を、次回12月の理事会でいじるのは間違いないでしょう。
問題は、何をどうするかです。
ドラギ総裁のことなので思いもよらない何かの方法を用いるかも知れません。
いずれにしても、量的緩和(QE)は続く訳で、今後もユーロ相場の上値は重いままと想定します。

予想レンジは、1.0800~1.1100 と見ます。

オーダー/ポジション状況

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