ドル円日本株、堅調なるも伸び悩む
米国株式市場に安堵感広がる
雇用統計の結果等を受け米経済がどうやら巡航速度の回復を保っているらしいとの安堵感が市場に広がる一方、当面利上げは遠のいたとのコンセンサスは動かない、米国株式市場とってはリスクの取りやすい環境です。
昨晩ニューヨークダウは1年2ヶ月ぶりに史上最高値を更新、東京市場もこの流れを引き継いで本日も堅調な株価推移となりました。午前中は一時日経平均が16,400円を上回る局面もあり、遅ればせながら日本もようやく英国国民投票前の株価水準を回復しつつあります。
9月までは決まらないと思われていた英国の後任首相も早々に決定、リスクオフが緩む中、日本政府の経済対策への期待も高まってようやく日本株へも資金が回ってきた形です。
ドル円は昨晩の海外市場で104.99まで上昇した後、東京市場では反落、いったんは104円を割り込むなど水準的には昨日より円安ながらやや頭の重い展開となりました。一部輸出企業の想定レートである105円に接近するにつれ、実需のドル売りも出ている模様です。
日本政府、ヘリコプターマネー検討は否定
また、昨日までバーナンキ前FRB議長来日とともに盛り上がったヘリコプターマネー議論でしたが、産経新聞が「安倍首相近辺で検討」と報じたものの、本日記者会見で菅官房長官が「検討の事実はない」と否定、午後の株価、為替腰折れのきっかけとなりました。
結局日経平均は135円高の16,231円で終了、ドル円は東京時間を終えて104円台前半での取引となっています。
ドル円は英国国民投票前の水準を回復しつつあり、チャート的にも5日、20日等の移動平均、一目均衡表の基準線、転換線等を上抜けたところにいます。
ここ数日のドル高相場のうち、政府、日銀の政策期待部分はやや期待が先行しすぎている感があり調整される局面も予想されますが、それを打ち消してアメリカ発の世界的な株高基調のユーフォリアが継続できるかが短期的な相場の方向性を左右しそうです。
本日は18:00よりユーロ圏の鉱工業生産、20:00に米国MBA住宅ローン申請指数、21:30に輸入物価指数の発表があります。また、深夜3:00には米地区連銀経済報告(ベージュブック)が公表され、内容に注目が集まりそうです。
序盤の欧州株価指数先物は総じて軟調に推移。
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