米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利について
NY時間1月27日14時(水曜日)にFOMCが開催され、金融政策の公表その後パウエルFRB議長の定例記者会見が予定(同14時半)されています。今回の市場予想は以下の通りになっています。
(1) 政策金利(1月27日 9時現在の予想)
現在のFFレート「0.0〜0.25%」⇒据え置き
(エコノミストレンジは0.00〜0.25%で全員据え置き予想)
今回は2021年最初、しかも新大統領就任後の会合になります。昨年12月の追加財政政策に加え、新たに新大統領の追加刺激策(1.9兆ドル)の提案が加わっているので、今後の進展具合も含め、エコノミストはFRBが今回の会合では様子見と予想しています。
米国株式市場では先行きの景気回復期待により史上最高値更新で賑わっており、債券市場では10年債が一時1.19%手前まで上昇しています。為替市場は金利高のドル買いとリスクオンのドル売りで膠着しており、今日のFOMC待ちとなっています。
世界のコロナウィルス感染者が1億人を越えたとのジョンズ・ホプキンス大の集計もあり、短期的には不透明感が漂う中で、どの様な先行き見通しがでるか、注目したいと思います。
今回のFOMCで想定される状況としては
@ 政治はトリプルブルーで、かつ大規模刺激策の提案により年内の景気回復期待高いが、仮に記者会見の質疑応答で景気回復の兆しありとの質問が出ても、パウエルFRB議長はそれを見るまでは信じないとハト派の姿勢を崩さないとの予想。
A 当面は低インフレの状況が続くとの見通しで、テーパリングの時期については言及せず、時期尚早とのコメントになりそう。
B 次回3月時の会合で経済見通しが改定されるので、その時点で判断を行う。
などが今回のポイントになっているようで、やはり焦点はパウエル議長の記者会見での発言内容に依存しそうです。下記のFRB各委員達のコメントを見ても、テーパリング時期明示についてのコメントは否定的見方が多くなっています。
尚、CMEのFedwatchは年後半からの景気回復期待に、2021年11月3日のFOMC会合で、僅か1%ですが0.25〜0.50%へ利上げ、12月15日会合では全体の2.9%が利上げ予想となっています。2021年9月会合までは100%据え置き予想です。
(2) 最近のFRB関係者の主な発言(最近2週間程度分)
1月16日
ローゼングレン・ボストン連銀総裁
「新大統領の1.9兆ドルの経済対策は大規模だが適切」
「経済を支えるには更に行動が必要」
1月15日
パウエルFRB議長
「テーパリングの具体的日程は適切になった場合に知らせる」
「今は出口戦略について話す時期ではない」
1月14日
ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁
「テーパリングの議論の前に、インフレ2%越えを求める」
ブレイナードFRB理事
「必要な債券購入ペースを引き上げる用意あり」
1月13日
ブラード・セントルイス連銀総裁
「テーパリングの時期を決めたくない」
ジョージ・カンザスシティ連銀総裁
「インフレが2%越えても、FRBは対応しないだろう」
メスター・クリーブランド連銀総裁
「中期的な見通しが損なわれない限りは金融政策を変更する必要はない」
ボスティック・アトランタ連銀総裁
「インフレがどれだけ反発するか注視」
1月12日
カプラン・ダラス連銀総裁
「マイナス金利の導入には強く反対」
バーキン・リッチモンド連銀総裁
「米経済は下半期には非常に強くなる見通し」
1月9日
クラリダ・FRB副議長
「債券購入の縮小を検討する時期はかなり先」
1月8日
エバンス・シカゴ連銀総裁
「今年の米国は4%の成長を見込む」
1月7日
ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁
「今年末に資産購入の段階的縮小の可能性はある」
2021年の委員会メンバーは以下です。
パウエルFRB議長、ウィリアムズ副議長、トーマス・バーキン、ラファエル・ボスティック、
マイケル・ボウマン、ラエル・ブレイナード、リチャード・クラリダ、メアリー・デーリー、
チャールズ・エバンス、ランダル・クォールズ、クリストファー・ウォラー
ドル円相場は下記のポイントを見ておきたいと思います。日足チャートはドル安トレンドラインを形成中です。ラインAは(=104円30銭)、Bが(=102円20銭)、Cが(=101円70銭)にあります。
(2021年1月27日10:30、1ドル=103円68銭、1ユーロ=1.2166ドル)
オーダー/ポジション状況
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