NYダウの3万ドル乗せは?為替は株価にらみ(11/17夕)

17日の東京市場は、ほぼ横這い。104円半ばを中心にした20ポイントにも満たないレンジ取引に終始している。

NYダウの3万ドル乗せは?為替は株価にらみ(11/17夕)

NYダウの3万ドル乗せは?為替は株価にらみ

〇ドル円、104.40-60の狭いレンジ内でほぼ横這いの展開
〇トランプ氏が依然として敗北を認めない中、バイデン氏は少しずつ自身の政策を表明
〇新型コロナワクチン開発報道を受け株高進む、NYダウは3万ドルをうかがう局面も
〇本日、注目度の高い米経済指標発表予定のほか、中銀関係者らによる発言にも要注意
〇欧米時間の予想レンジ104.10-105.00

<< 東京市場の動き >>

17日の東京市場は、ほぼ横這い。104円半ばを中心にした20ポイントにも満たないレンジ取引に終始している。

ドル/円は104.55-60円で取引を開始したものの、積極的な動意に乏しい。104.40-60円といった非常に狭いレンジ内での一進一退。日米株価の動きなどに着目する向きは多かったが、実際の価格変動には結びつかずレンジを脱却できなかった。16時現在では104.55円前後で推移し、欧米時間を迎えている。
また、主要通貨ペアは全体的に小動きだったが、そうしたなか前日に1年11ヵ月ぶりに1ドル=1110ウォンを割り込んだ韓国ウォンの動きが一部で話題となっていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「バイデン新米大統領候補の発言」と「新型コロナ感染とワクチン開発」について。
前者は、米大統領についてトランプ氏が依然として敗戦を認めないものの、昨日はオブライエン補佐官が「バイデン氏勝利の公算大きい」と述べたうえで、円滑な政権移行を確約するコメントを発している。そうしたなか、当のバイデン氏は講演を行い、「新しい産業や技術に大規模な投資を行い、300万人の雇用を生み出す」などとした方針を示したほか、トランプ政権で混迷した通商政策を3原則に基づいて見直すと表明。たとえば、対中についても、「懲罰的な貿易手段は採用しない」と主張するなど、トランプ政権との違いを早くも鮮明にさせている。

対して後者は、欧米諸国を中心とした新型コロナの感染拡大が依然取り沙汰されるなか、ジュネーブにあるWHO本部でクラスターの発生した可能性が伝えられていた。コロナ対策の「最前線」ともいえる国際機関における感染拡大だけに、警戒感を抱く向きも少なくないようだ。ただ、その一方、米モデルナが「コロナワクチン、臨床試験第3相の94.5%で効果」などと発表したことが株式市場を中心に大いに好感される。実際、米株市場では同社の株価は一時10%を超える急騰をたどる局面も。

<< 欧米市場の見通し >>

米大統領選については、「フェイクニュース」とも言えそうな話も少なくなく、情報が錯綜している。たとえば、ブルームバーグでは「トランプ米大統領は選挙戦の敗北を受け入れ始めていると、補佐官や顧問らが述べた」−−などと報じているのだが、どこまで信じてよいものなのだろうか。ただ、先でも指摘したようにバイデン氏は少しずつ、自身の政策を明らかにしており、それに対する市場筋からの期待感は根強い。引き続きドル/円などの下支えとして寄与する可能性もある。
そうしたなか、マーケットで引き続き話題となっているのは、新型コロナの感染拡大とワクチン開発に関するニュース。とくに後者を受けて、昨日のNYダウはザラ場ベースでフシ目の3万ドルをうかがう局面も観測されていた。本日も初の大台乗せとなるのかどうか、攻防には要注意だ。リスクという意味では株高方向ながら、過去半月あまりで3000ドル近い上昇をたどっていることもあり、目先の調整を経たのちの再上昇を見込む声も少なくない。

テクニカルに見た場合、昨日欧米時間に一時105.13円まで上昇するも、結局「行って来い」。そして、その後は本日東京時間も含めて104円半ばを中心とした動きとなっている。油断は禁物だが、ワクチン開発期待にともないドルは上値を試すも失敗した感を否めず、目先は頭も重そうだ。逆に、昨日安値104.37円を下回ると、下げ足が加速する可能性も否定出来ない。

材料的に見た場合、中長期的には「米中の対立」やそれだけにとどまらない「中国情勢」、「北朝鮮情勢」、「英国情勢」、「イラン情勢」、「新型コロナウイルス再拡大とワクチン開発」、「法廷闘争の可能性も高まってきた米大統領選」、「就任確実のバイデン新大統領による米政権人事」、「トルコ情勢」−−などが注視されている。
一方、本日の材料としては、10月の小売売上高や同鉱工業生産といった注目度の高い米経済指標が発表されるほか、アトランタ、サンフランシスコ、ミネアポリス、ボストン連銀総裁が4連銀主催オンライン会議に参加するなど、引き続き中銀関係者らによる発言機会は多いようだ。相場のリスク要因として要人発言にも一応要注意。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは104.10-105.00円。本日東京時間に一度も越えられていない移動平均の21日線が位置する104.70円前後が最初の抵抗か。超えれば、昨日高値105.13円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、昨日東京安値の104.37円が目先のテクニカルポイント。割り込んだ場合にはフィボナッチを参考にした104.10-15円が次の下値メドとなるが、下方向のサポートは多く依然として底堅いイメージだ。

NYダウの3万ドル乗せは?為替は株価にらみ

ドル円日足


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