ドル円104円台に反落 東京午前に株価は思ったほど伸びず
10日午前の東京市場でドル円は軟調推移。朝方105.37レベルで取引が始まったドル円は、その後ほぼ一方向に下落、東京時間正午現在は104.90レベルで取引されています。
日経平均株価は、欧米株高を受け一時400円超上昇、1991年11月以来の25,000円台を回復しましたが、米株先物が軟調推移していることもあって伸び悩み、結局268円高で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では、米ファイザー社が、独ビオンテック社と最終段階の臨床試験を行っている開発中の新型コロナウイルスワクチンが90%を超す予防効果を示したと発表したことで、欧米株式市場が急騰。NYダウは早々に1,600ドル超上昇し、30,000ドルに迫りました。しかし、コロナ下の需要で買われたハイテク関連銘柄に売りが入ったこともあり、その後は上げ幅を縮小、834ドル高で取引を終了しています。
この動きに長期金利も上昇し、10年物米国債利回りは一時0.97%まで上昇、ドル円はこのドル金利の上昇につれる形で上げ、高値105.65をつけましたが、その後米金利が小緩みしたことで、105円台前半に反落して東京時間につないでいます。
テクニカルにはドル円は昨晩の上昇で転換線、基準線、21日移動平均線等を突き抜けて、一時一目均衡表の「雲」の上限も上抜けましたが、90日線に抑えられた形で反落。現状では一目均衡表の「雲」の下での推移となっています。
ドル円はこのところ、株価の上昇時にはリスク選好のドルの売り戻しが、円売りに勝る形で下落する動きとなるケースが目立ちましたが、昨晩の株価上昇局面ではドル金利の上昇(債券売り)を伴ってドル円も上げており、株価との相関関係が正常に復した印象です。
ただ、昨晩の株価上昇はNY序盤のみで後は上げ分を削る動きに終始した印象であること、午前中発表の中国の物価指数の不冴えで、中国の株価指数がマイナス圏で推移していること等、高値圏の株価に警戒も必要で、ドル円の先行きを占ううえでも、午後以降の株価の動向は要注視です。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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