ドル円、狭いレンジ内で膠着。米大統領候補のテレビ討論会を前に様子見ムードが継続(9/30朝)

29日(火)の外国為替市場でドル円は方向感に欠ける展開。

ドル円、狭いレンジ内で膠着。米大統領候補のテレビ討論会を前に様子見ムードが継続(9/30朝)

ドル円、狭いレンジ内で膠着。米大統領候補のテレビ討論会を前に様子見ムードが継続

〇ドル円テレビ討論会前に様子見気分強い105円台半ばから後半での推移
〇ユーロドル月末需給要因で一時1.1746まで上昇
〇ドル円テクニカル、ファンダメンタルズとも戻り売り優勢の展開を示唆
〇月末需給要因注意、本日テレビ討論会は日本時間10:00から
〇本日の予想レンジ:105.00ー106.00

海外時間の為替概況

29日(火)の外国為替市場でドル円は方向感に欠ける展開。アジア時間朝方に一時105.35まで下げ幅を広げるも、前日安値105.26をバックに下げ渋ると、@米7月ケース・シラー住宅価格指数(結果3.9%、予想3.6%)及び、A米9月コンファレンス・ボード消費者信頼感指数(結果101.8、予想90.0、本年3月以来の高水準)の良好な結果や、B米追加景気対策期待(ペロシ下院議長とムニューシン米財務長官が米景気対策について協議実施)が支援材料となり、米国時間には、一時105.74まで上昇する展開となりました。もっとも、米大統領候補のテレビ討論会を前に様子見ムードも根強く、伸び悩むと、引けにかけて再び反落。本稿執筆時点(日本時間5時00分現在)では、105.64近辺で推移しております。

29日(火)のユーロドル相場は急上昇。@欧州時間に発表されたユーロ圏9月経済信頼感指数(結果91.1、予想89.5)の良好な結果(ユーロ圏の景気回復期待→ユーロ買いの波及経路)や、A月末ロンドンフィキシングを前にした需給要因(ユーロ買い)が支援材料となり、米国時間には、約1週間ぶり高値となる1.1746まで急伸しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間5時00分現在)では、1.1740近辺での底堅い動きが続いております。

ドル円のテクニカル分析

ドル円は、8/28に記録した高値106.96をトップに反落に転じると、9/21には一時104.00(約半年ぶり安値)まで急落しました。この間、一目均衡表基準線や転換線、ボリンジャーミッドバンドや一目均衡表雲下限を下抜けした他、強い売りシグナルを示唆する三役逆転も成立するなど、テクニカル的にみて、「地合いの弱さ」を印象付けるチャート形状となっております(足元反発に転じるも、一目均衡表基準線やボリンジャーミッドバンドが密集する105円台半ばで伸び悩む展開が継続)。

ファンダメンタルズ的に見ても、@日米金融政策の方向性の違いや、A米国ファンダメンタルズの先行き不安、B米中対立先鋭化リスク、C米政治の先行き不透明感(11/3に予定されている米大統領選への警戒感)、D朝鮮半島や中東、香港を巡る地政学的リスク、E新型コロナウイルスの感染再拡大リスク(世界のコロナ死者数が100万人を突破)、F日本経済の先行き不透明感(本邦の景気先行き不透明感→デフレ懸念→円の実質金利上昇→円高)、G実体経済と株式相場の乖離(過剰流動性相場の巻き戻しリスク。財政の崖リスクの顕在化)、H英合意無き離脱リスクの再燃など、ドル円相場の下落を想起させる不安材料が山積みの状態です。

以上の通り、ドル円相場は、テクニカル的にもファンダメンタルズ的にも「戻り売り優勢」の展開が見込まれます。株式市場の動向(昨日の米主要株価指数は再び下落に転じる)や、米中対立及び英国情勢に関するヘッドライン、米主要経済指標の結果(米大統領候補のテレビ討論会や、米9月ADP雇用統計、米第2四半期GDP確定値、米9月シカゴ購買部協会景気指数など)、新型コロナ第2波に関する続報(NY市で新型コロナウイルスの1日の陽性率が3%を超えたとの一部報道あり)、月末特有の需給要因(日本時間9時55分に発表される本邦公表相場や日本時間24時のロンドンフィキシング)を睨みながらも、当方では引き続き、ドル円相場の下落をメインシナリオとして予想いたします。尚、本日のメインイベントである米大統領選の第1回テレビ討論会は日本時間午前10時に開始されます。

本日の予想レンジ:105.00ー106.00

注:ポイント要約は編集部

ドル円、狭いレンジ内で膠着。米大統領候補のテレビ討論会を前に様子見ムードが継続

ドル円日足

オーダー/ポジション状況

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る