ドル円「誤報」で一時乱高下(6/23午前)

23日午前の東京市場でドル円は乱高下。

ドル円「誤報」で一時乱高下(6/23午前)

ドル円「誤報」で一時乱高下

〇ドル円ボルトン大統領補佐官の「失言」で乱高下
〇FOXNEWSのインタビューで、米中貿易合意は打ち切られたと述べたと報道され市場は一気にリスクオフ
〇その後、本人が釈明、トランプ大統領も否定したことで短時間で鎮静化
〇ただし、ドル円は反動で久々に107円台にしっかり乗せる形に

23日午前の東京市場でドル円は乱高下。朝方は106.90を挟んだ非常に狭いレンジでの取引が続きましたが、ナバロ米大統領補佐官が米FOX NEWSのインタビューに答え、「トランプ大統領が中国との第一段階の貿易合意を打ち切る」と述べたとの報道で状況が一変。米株先物は急落し、ドル円も106.74の安値をつけました。

しかしその後、トランプ大統領が「中国との貿易は全く損なわれていない」とツイート、またナバロ氏自身も「終わった」と述べたのは貿易合意に関してではなく、「中国共産党がウイルスの発生源を隠し、世界的な流行を招いたことにより信頼を失った」という意味だったと釈明したため、各市場ともに急速に相場の巻き戻しが起きました。ドル円は107円台に乗せ正午現在は107.15-20レベル、報道で一時マイナス圏に沈んだ日経平均も184円高で午前の取引を終了しています

「釈明」後の米株先物の戻りは下落前レベルまでですが、ドル円はこのショックの反動で、107円台をしっかり回復してきており、「誤報」はドル円相場に多少なりとも影響を与えています。
テクニカルにはドル円は一目均衡表の「雲」を上抜ける形となり、転換線も突き抜けています。

FOX NEWSの問題の映像を見る限り、インタビュアーの「トランプ大統領は貿易合意にとどまりたいと思い、約束を成し遂げることを望みましたが、状況を考えるとそれは終わりですか?」との質問にナバロ補佐官は明らかに「終わった」と答えています。ただの錯乱かあるいは何らかの事実を含む回答なのか今一つ判断のつきかねる部分もありますが、とりあえずは人騒がせな話でした。

午後は株価の動向と、ドル円がこのまま107円台、雲の上限(107.04)を維持できるかに注目です。

ドル円「誤報」で一時乱高下

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