FOMC金利見通し引き下げでドル円一段安
政策金利据え置き、中長期金利見通しは下方修正、年内1回の利上げの当局者増加
FOMC終了後発表となった政策金利は予想通り0.25%-0.5%で据え置きとなりました。
ステートメントでは引き続き今後の緩やかな利上げが正当化されるとしつつも、雇用の減速が指摘されています。また、同時に発表された経済見通しで、2017年以降の政策金利見通しが軒並み引き下げられたこと、年内の利上げの見通しの中央値はあと二回で不変であったものの、一回のみの利上げとする当局者が前回の一人から6人に増加したこと、さらに今年と来年のGDPの伸びの予測を従来のそれぞれ2.2%、2.1%から2.0%に引き下げられたこと等全般的に経済の見通しを引き下げたことからドルが売られました。
英国のEU離脱の打撃も検討
続くイェレン議長の会見では、最近の経済データには失望させられるものが多く経済の逆風がしばらく続く可能性もあること、今回の決定において英国のEU離脱の可能性も考慮に入れたこと等が明らかになりました。英国のEU離脱に関しては世界経済と金融にとって打撃を与えかねないと指摘しています。
今回の発表内容は、FRBが予想以上に雇用の減少にストレートに反応し、また経済見通しを引き下げた印象を受けます。
ドル円は一時節目の105.50を下抜け、下値リスク広がる
ドル円は発表後一時105.44と2014年10月以来の安値をつけましたが直後に106円台を回復するなど荒い値動きとなりました。
ドル円は節目と見られていた105.55、105.50を下抜けておりその後は106円台を回復しているものの下値リスクを広げる形となりました。
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