米連邦公開市場委員会(FOMC)要旨(5月20日公表)

4月下旬開催のFOMC議事要旨が昨日公表されました。

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米連邦公開市場委員会(FOMC)要旨(5月20日公表)

米連邦公開市場委員会(FOMC)要旨(5月20日公表)

(2020年4月28日・29日開催分)

4月下旬開催のFOMC議事要旨が昨日公表されました。

議事要旨

【スタッフによる経済見通し】

4月のFOMC会合に向けてスタッフが準備してくれた経済見通しは、3月時会合からは著しく下方修正された。これはコロナウィルスの拡散や国内外で採られた政策手段に関する情報に対応したものである。米国の実質GDPは急落予想であり、失業率は今年の第2四半期に急騰となる。そして実効性のある財政及び金融政策実施により、経済の悪化状況を軽減したり、回復を高めるのに手助けとなることが見込まれている。

将来の経済成果は突発発生したコロナウィルスの今後の進展具合や採用された政策に依存しているとスタッフは指摘している。スタッフのベースとなる仮定である、現行の社会的相互作用の制限や企業活動が今年には徐々に緩和されてくるとの見立てを基にすると、年後半には実質GDP予想は明らかに上昇し、失業率はかなり下がるというものである。但し、完全な回復は年末までには期待できないとみている。インフレは今年弱く、これは資源活用の低下やかなり大きな消費エネルギー価格の下落を反映している。ベースとなる仮定によれば、今後2〜3年かけて、経済状況は改善し、インフレが上がってくるとみている。

コロナウィルスの突発発生による経済事象に関する不確実性が非常に高まり、経済がどの様に進展していくかについて判断する場合、過去の経済的ショックに対する米国経済の反応はほとんど参考にならないとスタッフは見ている。今後のコロナウィルスの展開に関連し、著しい不確実性や下方リスクを鑑みると、経済はどの位弱まるか、回復するのにどの位かかるか、スタッフは上記のベースとなる見通しより、より悲観的な予想の方があり得ると判断している。このシナリオによれば、新たな社会相互作用に制限などを伴った、コロナウィルス発生の第2波が年末に始まると仮定される。これには実質GDPの低下、失業率の上昇、来年にはインフレの新たな下方圧力が起こることを含んでいる。ベースとなる仮定と比較し、経済活動への混乱はより厳しく、このシナリオではそれが更に長引く。

【委員会の政策行動】

コロナウイルスの発生は、全米および世界中で人と経済に多大な困難をもたらしていいる。ウイルスと公衆衛生を保護するために講じられた措置は、経済活動の急激な低下と失業の急増を引き起こしている。需要の低迷と原油価格の大幅な低下により、消費者物価の上昇が抑制されている。国内外の経済活動の混乱は、財政状況に大きな影響を与え、米国の家計や企業への信用の流出を損なった。委員達は連邦準備委員会が、この困難な時に米国経済を下支えするためにあらゆる手段を使うことを約束することで合意した。

進行中の公衆衛生危機は、短期的には経済活動、雇用、インフレに大きな影響を及ぼし、中期的な経済見通しに大きなリスクをもたらすだろう。これらの動きに照らしあわせ、委員達はFFレートを現行の0〜0.25%で維持する決定をした。委員会は、経済が最近の出来事を乗り越え、その雇用最大化と物価安定の目標を達成する軌道に乗っていると確信するまで、この目標範囲を維持することを期待している。

委員達は経済を見通す上で今後入手する情報内容を精査することで合意した。これには公衆の健康、世界経済の進展具合、インフレ圧力などの関連する情報精査、そして経済を支えるために適切な手段や行動を起こすことも含んでいる。将来の調整のタイミングやその規模については最大雇用とインフレ2%目標に現在までの経済状況や将来の経済動向などを査定していくことになる。この査定は労働市場やインフレや世界経済などの状況を含めた幅広い情報を査定していくことである。

この行動に対する賛成者:ジェローム・パウエル、ジョン・ウィリアムズ、マイケル・ボウマン、ラエル・ブレイナード、リチャード・クラリダ、パトリック・ハーカー、ロバート・カプラン、ニール・カシュカリ、ロレッタ・メスター、ランダル・クウォールズ。(全員)

反対者:なし
  (注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
(上記出所:FRB HP)

米連邦公開市場委員会(FOMC)要旨(5月20日公表)

(2020年5月21日14:00、1ドル=107円64銭)


上図はドル円の日足で、昨日のパウエル議長の議会証言で添付したチャートに1日分の日足が追加されたものです。昨日もラインA(=108円20銭)とB(=107円05銭)レンジで収斂を続けており、いよいよ約1円強の幅まできています。短期的な流れはドルが強い形で、Aを抜けるとC(=109円45銭)方向になりそうですが、今日はBと平行線のD(=108円50銭)を加えてみました。A抜けで最初にDが上値ポイントになりそうです。
逆に下限のBを割れば目先のドル上げが終了になり、Bの起点である106円方向の芽がでてきます。究極的にはまだ8〜9営業日まで収斂する可能性はあり得ますが、そろそろ動き出す(あるいは動き出して欲しい)可能性が高まっています。

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