米企業決算とG20財務相TV会議を注視(4/15夕)

15日の東京市場は、小動き。107円台前半を中心とした30ポイント弱のレンジ取引で、全体的には手控えムードが強かった。

米企業決算とG20財務相TV会議を注視(4/15夕)

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15日の東京市場は、小動き。107円台前半を中心とした30ポイント弱のレンジ取引で、全体的には手控えムードが強かった。

ドル/円は107.10-15円で寄り付いたのち、当初はドル売り・円買いが優勢。株価や金利動きをにらみつつ、107円を割り込み106.93円の月間安値をうかがうも抜けられず。すると、その後は動意が急速に細り、107.00-20円といった狭いレンジ内での一進一退をたどっていた。16時現在では107.05-10円で推移し、欧米時間を迎えている。
なお、そうしたなか、目に付いたのは豪ドルやNZドルといったオセアニア通貨の弱さ。たとえば、豪ドル/円は「早朝高・大引け安」の様相で、そのあいだに1円近くも値を下げていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「米のWHO資金拠出停止」と「新型コロナウイルスをめぐる国際対応など」について。
前者は、前々からトランプ米大統領が意思をうかがわせていた「WHOへの資金拠出停止」がいよいよ現実のものとなった。先日、WHO事務局長は、米の資金拠出継続に自信示すコメントを発していたが、面目が丸潰れにされた格好だ。また、トランプ氏の措置について、国連事務総長は「WHOの活動のための財源を削減すべきではない」と懸念を表明している。
対して後者は、ここのところ連日のように新型コロナウイルスをめぐる国際的なテレビ会議などが実施されており、昨日も「ASEANと日中韓首脳」そして「G7財務相・中銀総裁」会議が行われたようだ。ちなみに後者については、「発展途上国での感染拡大が世界経済のリスクになる」としたうえで、「感染症の収束に向け各国が資金面で支援することが重要だという意見で一致した」という。また、本15日にも「G20財務相テレビ会議」が開催される見込み。

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世界的な新型コロナウイルスの感染拡大そのものは続いているが、自国においては拡大ペースが鈍ってきたなどする見方も声高に聞かれ始め、金融市場においても楽観論がジワリと優勢になりつつある。ただ、米国について国立アレルギー・感染症研究所のファウチ所長が「トランプ氏などが発した5月1日の米経済再開目標は楽観的すぎる」と発言したとされており、筆者も基本的には同感だ。まだまだ予断を許さないと思われるなか、一部における気の緩みが気掛かり。

材料的に見た場合、「貿易を中心とした米中の対立」や「北朝鮮情勢」、「英国情勢」、「イラン情勢」、「新型コロナウイルス」、「米大統領選」、「原油情勢」など、注目要因は依然として目白押し。そうしたなか、もっとも注意を要するのは引き続き「新型コロナウイルス」絡みの話題であり、感染拡大情勢はもちろんのこと復興に向けた対応策、本日でいえば先で取り上げた「G20財務相テレビ会議」などにも注意を払いたい。また、昨日発表されたJPモルガンやウェルズ・ファーゴなどの決算内容が事前予想を大きく下回ったこともあり、本日発表される米企業決算を警戒する声は少なくないようだ。

テクニカルに見た場合、ドル/円は6日に月間高値109.38円を示現後、ドルがじり安の展開となり本日東京でついに月間安値106.93円に面合わせしてきた。ただ、まだ下回ってはおらず、取り敢えずは2度下げ止まった106.93円をめぐる攻防に要注意。下回ると106.45-50円や105.20円レベルなどがターゲットに。

本日は、3月の小売売上高や4月のNY連銀製造業景況指数といった米経済指標が発表されるほか、米地区連銀経済報告や米財務省による「半年次為替報告書の議会への提出期限」であることを警戒する向きも多い。
また、バンク・オブ・アメリカやシティグループなど米金融機関を中心とした決算発表にも要注意。予想値を大きく下回る内容だった場合には、為替市場への影響も。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、106.50-107.60円。ドル高・円安方向は、短期抵抗の107.40-50円が目先の抵抗。上抜ければ108円台を回復する展開も否定出来ないだろう。
対するドル安・円高方向は、本日東京でトライするも割り込めなかった4月安値106.93円をめぐる攻防を注視。下回ってくると、106.45-50円がターゲットとなる。

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ドル円4時間足

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