雇用統計予想外の悪化にドル急落(2016年6月3日)

先ほど発表となった米国の五月の雇用統計は非農業部門の雇用者数がわずか3.8万人増と事前予想の16万人を大きく下回る結果となりました。

雇用統計予想外の悪化にドル急落(2016年6月3日)

雇用統計予想外の悪化にドル急落

先ほど発表となった米国の五月の雇用統計は非農業部門の雇用者数がわずか3.8万人増と事前予想の16万人を大きく下回る結果となりました。非農業部門雇用者数がこれほど低い数値を記録するのは2010年9月以来5年8カ月ぶり、3月と4月の数値もそれぞれ18.6万人12.3万人に下方修正されました。
雇用者数の減少は米通信大手ベライゾンの大規模ストライキで3万5千人規模の従業員が賃金を受け取っていなかった特殊要因が含まれているとされていますが、それを除いてもマイナスが大きく経済の変調を疑わせる内容となりました。
失業率は4.7%と前月5.0%から改善予想4.9%も下回り、平均時給も前年比+2.5%と予想どおりですがなにしろ非農業部門雇用者数が悪すぎます。

発表後ドルは大幅下落、ドル円は108.90近辺から108円を割り込み安値107.53と急落、米国株価指数先物も下落しています。
6月14日-15日で予定されているFOMCでの利上げはかなり遠いものとなったものと考えられます。
ここ1カ月ほどで徐々に形成されつつあった米国経済の堅調さへの信頼感と利上げ間近の予想は一旦白紙に戻され、週明けの本邦株式市場への影響も懸念される状況となりました。

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