ドル円、トランプ大統領を巡る弾劾リスク再燃で反落。109円トライに失敗(12/6朝)

5日(木)の海外市場でドル円は反落。

ドル円、トランプ大統領を巡る弾劾リスク再燃で反落。109円トライに失敗(12/6朝)

ドル円、トランプ大統領を巡る弾劾リスク再燃で反落。109円トライに失敗

海外時間の為替概況

5日(木)の海外市場でドル円は反落。@米中合意期待の高まり(12/4に報じられた「米中合意は近い」との一部報道やトランプ米大統領による「米中協議は順調」との発言)を背景に、欧州時間序盤にかけて、高値109.00を記録するも、同水準で伸び悩むと、Aペロシ下院議長が「トランプ米大統領の弾劾訴追状作成を下院司法委員会に指示した」との一部報道や、B上記Aを受けた米長期金利の低下が重石となり、米国時間午後にかけては安値108.65まで下げ幅を広げました。もっとも、Cトランプ米大統領が「12/15の対中関税発動、様子を見守る必要」と述べると引けにかけて持ち直す展開に。本稿執筆時点(日本時間4時15分現在)では108.75付近で推移しております。

ユーロドル相場は底堅い展開。ペロシ下院議長が「トランプ米大統領の弾劾訴追状作成を下院司法委員会に指示した」との一部報道を受けて、米長期金利が低下する中、米国時間午後にかけて、高値1.1108まで上昇しました。もっとも、前日高値1.1114付近で伸び悩むと、引けにかけて小反落。本稿執筆時点(日本時間4時15分現在)では1.1098付近で推移しております。ユーロそのものに主体性は見られず、終始米ドル主導の動きとなりました。

ドル円のテクニカル分析

ドル円は欧州時間序盤に一時109.00まで上昇するも、一目均衡表転換線(109.08)に続伸を阻まれると、米国時間午後にかけて安値108.65まで反落しました。この間、ボリンジャーミッドバンド(108.92)や、200日移動平均線(108.88)、一目均衡表基準線(108.81)を下抜けするなど、テクニカル的にみて「上値の重さ」が意識されるチャート形状となりつつあります。

ファンダメンタルズ的に見ると、@日米金融政策の方向性の違いや、Aトランプ米大統領・弾劾リスク(ペロシ下院議長は「トランプ米大統領の弾劾訴追状作成を下院司法委員会に指示」)、B米国ファンダメンタルズの悪化懸念(ISM製造業景況指数、ADP雇用統計、ISM非製造業景況指数の冴えない結果)、C米中協議を巡る先行き不安(米中報道は二転三転)、D世界的な貿易戦争リスクの高まり(米中のみならず南米や欧州)など、ドル安・円高に繋がり易い材料が増えつつあります。

ドル円はテクニカル的にもファンダメンタルズ的にも「上値の重さ」が意識されます。前日海外時間以降に見られた俄かショートのロスカットの動きは一服した可能性が高く、本日は続落リスクに注意が必要でしょう(200日移動平均線を維持できなかったことで、108円台後半では戻り売りが強まりそうです)。本日日本時間22:30に発表される米・11月雇用統計や、同24:00に発表される米・12月ミシガン大消費者信頼感指数が冴えない結果となれば、12/4安値108.43を下抜け、11/21安値108.28や、11/14安値108.25を再トライするシナリオも想定されます。米経済指標や、トランプ米大統領の弾劾に絡むヘッドライン、米中関連報道、グローバルな株価・金利の動きを睨みながらも、本日はドル円の下落をメインシナリオとして予想いたします。

本日の予想レンジ:108.00ー109.25

ドル円、トランプ大統領を巡る弾劾リスク再燃で反落。109円トライに失敗

ドル円日足

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