ドル円 米感謝祭前だが、調整の動きは限定的か(11/27夕)

27日の東京市場は、ドルが強含み。値幅は限られていたが、「寄り付き安・大引け高」となる緩やかな右肩上がり。見た目以上にドルの強さが目についた。

ドル円  米感謝祭前だが、調整の動きは限定的か(11/27夕)

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27日の東京市場は、ドルが強含み。値幅は限られていたが、「寄り付き安・大引け高」となる緩やかな右肩上がり。見た目以上にドルの強さが目についた。

ドル/円は寄り付いた108.95-00円を日中安値にじり高推移。日米株価の動きなどをにらみつつ、ドル高・円安が進展すると、一時109.15-20円まで値を上げている。ドルは終日を通して底堅い値動きながら、前日の高値109.20円を超えられず、逆に上値の重さを再確認した感も否めない。16時時点では109.15円前後と、日中のドル最高値圏で推移し、欧米市場を迎えた。

材料的に注視されていたものは、「米中情勢」について。
「通商協議」が依然としてメインテーマ。トランプ米大統領から「交渉妥結に向け最後の苦しみを味わっている」、コンウェイ米大統領顧問による「通商合意にかなり近づいている」などといったやや楽観的な発言が聞かれていた。

ただ、その反面、気になる両国の諍いなども幾つか報じられている。たとえば、米議会が香港人権法案を可決したことをめぐり、「中国外務省が米国のブランスタッド駐中国大使を呼んで内政干渉だと抗議した」との報道や、米紙による「中国、米本土射程の大陸間弾道ミサイル『東風41』の発射試験を実施」との指摘、あるいは米国務長官が発した「ウイグル内部文書は中国による人権蹂躙の証拠」とするコメントなどが対立激化の思惑を呼んでいたもようだ。

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これまで移動平均の200日線が抵抗となり、109円台をしっかりと回復することは少なかったが、ここにきてようやく109円台へと乗せてきた感がある。明日に米感謝祭を控えているというカレンダー要因は気になるものの、動静を見る限り調整の動きは限定的か。そして、基本的なリスクは間違いなくドル高方向にバイアスがかかる。昨日そして本日東京と、少なくとも直近だけで2度上げ止まった109.20円レベルの攻防にまずは注目で、抜ければ月間高値109.49円が名実ともターゲットに。

材料的に見た場合、「米貿易問題」、「米金融政策」、「ウクライナ疑惑」、「トルコ・シリア情勢」のほか「北朝鮮情勢」や「英国情勢」、「イラン情勢」など気になる継続案件は依然として目白押し。ただ、そのなかでも目先とくに注視されているのは、引き続き香港やウイグル情勢を含めた「米中情勢」か。また、本日もなかなか重要な米経済指標の発表が相次ぐうえ、例年であれば10月半ばぐらいに発表されるのが、今年はいまだ未発表の「米財務省・為替報告書」に対する警戒の声も聞かれた。明日からのロングウィーク・エンドをにらみ、場合によっては波乱の動きにも一応要注意。

テクニカルに見た場合、あくまでもジリジリとしたドル高の進行で、際立った強さなどはうかがえないものの、下値を着実に切り上げるなどリスクは間違いなくドル高方向。目先抵抗の109.20円を抜ければ、月間高値109.49円そして心理抵抗の110円などがターゲットとなりそうだ。
対するドルのサポートは、これまで抵抗として長いあいだ寄与してきた移動平均の200日線(108.90-95円)か。その少し下、108.75-80円には同25日線も位置しており、それらをまとめて下回ると、上値トライは「ダマシ」だった可能性も否定出来なくなる。

今後、7-9月期のGDP統計改定値や11月のシカゴ購買部協会景気指数といったなかなか重要な米経済指標の発表が予定されている。昨日発表された指標もおおむね好悪混在、まだら模様だっただけに、依然として先行きを見通ししにくい状況だ。別途発表される米地区連銀経済報告(ベージュブック)とともに、本日も発表される米経済指標の内容には注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、108.70-109.50円。ドル高・円安方向は、昨日高値であり本日も上げ止まった109.20円レベルが最初の抵抗。超えれば月間高値109.49円、そして110円レベルがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、本日東京市場を見た限り、109円前後が弱いながら目先のサポートになりつつあるようだ。まずは同レベルをめぐる攻防に注視したい。ただ、下方向のサポートは数多く、14日安値108.24円への到達は容易でなさそう。

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