ドル円、英国情勢不安定化で一時108.25まで下落するも、その後反発
海外時間の為替概況
23日(水)の外国為替市場でドル円は下落後に反発。英議会下院でEU離脱協定法案の審議日程・短縮が否決されたことを背景に、アジア時間は、「10/31期限前の離脱が困難→英国を巡る先行き不透明感→英ポンド円の急落→ドル円連安」の流れが強まり、一時108.25まで下げ幅を広げました(※10/15以来)。しかし、108円台前半(一目均衡表転換線付近)では、押し目買い意欲も根強く、下げ渋ると、欧州勢参入後に持ち直す展開に。英ポンドが反発に転じたこと等も支援材料となる中、引けにかけて、日通し高値108.71まで反発しました。尚、トゥスクEU大統領はこの日、英国からの要請を受け、英離脱期限を3ヶ月間延長(来年1月末まで)するよう加盟国に提案しましたが、結論は10/25に持ち越されることが決定しております。
一方、ユーロドルは下落後に反発。英国を巡る先行き不透明感を背景に、欧州時間序盤にかけて安値1.1106まで下落しましたが、1.11割れが阻まれると、米国時間午後にかけて1.1140まで反発しました。尚、注目されたユーロ圏・10月消費者信頼感指数(結果▲7.6、予想▲6.7)は市場予想を下回る冴えない結果となりましたが、市場の反応は一時的なものに留まっております。
ドル円のテクニカル分析
ドル円は、一時108.25まで下落するも、結局一目均衡表転換線に続落を阻まれる形で反発に転じました。新規材料に乏しい中、108円台半ばを中心としたレンジ相場が続いております。@ダウンサイドは、一目均衡表転換線108.39、昨日安値108.25、ボリンジャーミッドバンド107.98、Aトップサイドは、10/17高値108.94、心理的節目109.00、200日移動平均線109.07あたりが意識されており、これらの水準をクリアに突破しない限り、方向感に欠ける展開が続くと予想されます。
一方、ファンダメンタルズ的に見ると、@英国情勢の先行き不透明感や、Aトランプ米大統領を巡る弾劾リスク、B世界経済の減速懸念、C米中協議を巡る不確実性、D中東の地政学的リスク(昨日はトルコがシリア北部での停戦を恒久化する方針を示し、トランプ米大統領がトルコへの制裁を解除すると表明したことで、トルコを巡る地政学的リスクが幾分低下)、E日米金融政策格差(追加利下げが織り込まれる米国と、副作用を警戒して追加緩和に二の足を踏んでいる日銀との金融政策の方向性の違い)など、ドル売り・円買いに繋がり易い材料が引き続き多く残っています。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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