ドル円、米経済を巡る悲観論再燃で約1週間ぶり安値圏へ急落
海外時間の為替概況
2日(水)の海外市場でドル円は続落。@朝鮮半島を巡る地政学的リスクの再燃や、A米・9月ADP雇用統計(結果13.5万人、予想14.0万人、前回19.5万人→15.7万人へ下方修正)の冴えない結果、B上記Aを受けて、米株急落(米ダウ平均は一時598ドル安)・米長期金利急低下(米10年債利回りは1.663%から1.584%まで急低下し、9/9以来約4週間ぶり低水準へ)の流れが加速したこと等が重石となり、ドル円は一時107.06まで急落しました。引けにかけて持ち直すも上値は重く、結局107.20近辺でのクローズとなっております。
一方、ユーロドルは急反発。@米・9月ADP雇用統計が市場予想を下回ったことや、A米長期金利が急低下したこと、B短期間で下げ過ぎた反動からショートカバーが強まったこと等が支援材料となり、米国時間にかけて、約1週間ぶり高値1.0963まで反発しました。前日に記録した約2年5ヶ月ぶり安値1.0879から一気に持ち直す動きとなっております。
ドル円のテクニカル分析
ドル円は、サポート水準と見られていた100日移動平均線(107.77)、一目均衡表転換線(107.72)、ボリンジャーミッドバンド(107.70)、90日移動平均線(107.55)、9/26安値(107.42)を下抜けたことで、約1週間ぶり安値107.06まで急落しました。テクニカル的に見て、上値の重さが意識されるチャート形状です、但し、一目均衡表基準線(107.07)、9/25安値(107.00)、9/24安値(106.97)、一目均衡表雲上限(106.89)付近では押し目買い意欲も根強く、心理的節目107円割れは阻まれました。同水準を下方ブレイク出来るか否かが今後のドル円を読み解く上での鍵となるでしょう。
ファンダメタンルズ的には、@米中の先行き不透明感に加えて、A中国の大型連休(国慶節)中における香港デモ激化の恐れ、Bトランプ米大統領・弾劾リスク、C英国情勢の不安定化、D欧米ファンダメンタルズの悪化、E朝鮮半島を巡る地政学的リスクなど不安材料は山積みです。特に米国経済指標については、前日の米・ISM製造業景況指数のネガティブサプライズに続いて、米・9月ADP雇用統計も冴えない結果となりました。本日日本時間23:00に発表される米・9月ISM非製造業景況指数が不冴えな結果となれば、米国経済に対する悲観的な見方が一段と強まり、ドル円が心理的節目107円ちょうどを下抜ける展開も想定されます。事実、通貨オプション市場ではリスクリバーサルが拡大(円コールオーバーの拡大)するなど、ダウンサイドを織り込む動きが足元で広がりを見せつつあります。本日もドル安・円高基調の継続をメインシナリオとして予想いたします。(本日の予想レンジ:106.75ー107.75)
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
来週の為替相場見通し『トランプトレードと円キャリーの組み合わせがドル円を下支え』(11/23朝)
ドル円は、今週前半にかけて、一時153.28まで急落する場面が見られましたが、週末にかけては一転154円台後半へと持ち直す動きとなりました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:上村 和弘
2019.10.03
ドル円見通し ダブルトップ型からの下落続く(10/3)
ADP民間雇用が市場予想を下回った事でNYダウが大幅続落したために逃避買いで円高がさらに進んで3日未明には107.04円まで続落した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2019.10.02
ドル円 ドル高トライは仕切り直し、米経済指標注視(10/2夕)
過去3週間ほど推移する107.00-108.50円というレンジ取引、107円台を中心とした一進一退をたどる可能性もある.
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。