米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利について
今週最大のイベントと見られているFOMCの金融政策が公表されます。NY時間9月18日14時(水曜日)にFOMC政策金利が公表され、その後パウエルFRB議長の記者会見が予定(同14時半)されています。今回の市場予想は以下の通りになっています。
(1)政策金利
現在のFFレート「2.00〜2.25%」⇒「1.75〜2.00%」の25ベーシス利下げ予想
レンジは下限1.75%、上限2.25%ですので、据え置き予想のエコノミストもいます。
尚、超過準備預金金利は現行の2.10%⇒1.85%への下げを予想しています。この超過準備預金金利とは準備預金残高のうち、法定準備残高を越える分に対して付利される金利です。
(9月18日 10時現在の予想)
エコノミストの注目点として、
@10月、12月の連続利下げ(25ベーシス)を示唆するような文言があるか(議事要旨、ドットプロット、議長記者会見等)
A今回の利下げ決定に関し反対票の有無…票数の多さがあれば次回以降の利下げに影響
B大統領がFRBに期待している50ベーシス利下げの懸念を払拭するか(7月時点でパウエル議長は緩やかな利下げを示唆)
の3点です。
前回7月末時点のFOMCと大きく異なる市場の考え方は、2年債と10年債の逆イールド状態は景気停滞との考え方が浸透し、先々の利下げ継続を示唆する場合は景気停滞リスクが高まる点にあります。ここ2週間の10年債金利は大きく反発し、2013年以来の急激な上げと言われており、逆イールドカーブが解消していく中で、NY株価が上昇しています。今回利下げが実施されれば、当面は一層の順イールドになりますが、将来の追加緩和による長期金利の下落リスクを株式市場が求めていないことになりそうです。現状では大方、12月FOMC時に25ベーシスの追加利下げ見込みに変わってきています。
ここで、9月17日現在のCMEのFEDWatchデータを見てみますと、
(現在のFFレート2〜2.25%をベースにして)
ご参考までに CMEのFEDwatch
(2019年8月21日現在:7月FOMC議事要旨が公表された時点)
上記はわずか3週間半で、先行き予想が大きく変わってきています。FEDwatchを見る限りでは、今回据え置きもあり得ることになります。
(2)最近のFRB関係者中心に主な発言(最近2〜3週間)
9月11日 トランプ大統領 「FRBは政策金利を0%か、それを下回る水準まで引き下げるべき」
9月7日 パウエル議長 「米インフレは2%を若干下回っている」「リセッションは予想せず」
「景気見通しにリスクある」
9月5日 カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁 「逆イールドカーブが、現状最も懸念される」
9月4日 ウィリアムズ・NY連銀総裁 「FRBは政治的要因に左右されない」
「今年の米経済は2〜2.5%の成長トレンドを上回ると期待」
9月4日 カプラン・ダラス連銀総裁 「米国経済は強弱入り混じる状態」
9月4日 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「リスクは上昇したが、まだ現実的でない」
8月29日 デイリー・SF連銀総裁 「FRBは低インフレで一段の雇用増を期待できる」
(2019年9月18日10:55、1ドル=108円20銭)
オーダー/ポジション状況
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