ドル円、強いCPIコア指数で続伸。ユーロはECB理事会後に急落するも往って来い(9/13朝)

12日の海外市場でドル円は下落後に急反発(往って来い)。

ドル円、強いCPIコア指数で続伸。ユーロはECB理事会後に急落するも往って来い(9/13朝)

ドル円、強いCPIコア指数で続伸。ユーロはECB理事会後に急落するも往って来い

海外時間の為替概況

12日の海外市場でドル円は下落後に急反発(往って来い)。@米・8月消費者物価指数(結果1.7%、予想1.8%)が市場予想を下回ったことで、ドル円は一時107.53まで下げ幅を広げるも、A同コア指数(結果2.4%、予想2.3%)が2018年7月以来の伸びを示すと、米利下げ観測後退→米長期金利上昇→ドル買いの流れが再開しました。Bトランプ米政権が「追加関税の一部先送りや撤回に繋がる限定的な合意を検討している」との報道(※後にホワイトハウスが事実では無いと否定)や、Cグローバルなリスク選好の動きも支援材料となる中、アジア時間に記録した高値108.17を上抜けると、8/1以来、約1ヶ月半ぶり高値となる108.18まで急伸しました。尚、トランプ米大統領はECBによる追加緩和発表を受けて、「ECBは非常に強いドルに対するユーロの価値を引き下げることに尽力・成功し、米国の輸出に打撃を与える」「FRBは手をこまねいているだけだ」とFRBに対する利下げ圧力を強めましたが、市場の反応は限定的となっております。

ユーロドルは急落後に急反発(往って来い)。注目されたECB理事会では、@預金ファシリティ金利の0.1%の引き下げ(▲0.1%)、A資産買い入れの再開(11/1から月額200億ユーロ)、B貸出条件付き長期資金供給オペ(TLTRO)の期間延長(2年から3年)、C金利階層化の導入(マイナス金利の副作用を軽減する目的)、Dフォワードガイダンスの変更(国債購入についての時期は「必要である限り」と無期限に変更、低金利についても「強く収束するまで」と期限設定せず)が発表されました。ほぼ満額回答の緩和パッケージを受けて、直後は7営業日ぶり安値となる1.0927まで急落しました。しかし、年初来安値1.0926まで後1ポイントの所で下げ渋ると、材料出尽くしに伴うショートカバーや、ドイツやフランス、オランダ、オーストリア、エストニア中銀総裁が資産買入再開に反対したとの一部報道がユーロ買いを誘い、米国時間午後にかけて、約2週間ぶり高値となる1.1087まで急伸しました。引けにかけて反落するも下値は堅く、結局、1.1065近辺でのクローズとなっております。

ドル円のテクニカル分析

ドル円は一時的に下落する場面も見られましたが、一目均衡表雲下限にサポートされる形で反発に転じました。@トレンドの方向性を示唆するボリンジャー・ミッドバンドを7営業日連続で上回っていること、A強い上昇トレンドを示唆するバンドウォーク(上限)が発生していること、B8/12安値(105.05)と8/26安値(104.45)を起点とするダブルボトムの上放れが完成したこと、C強い買いシグナルを表す一目均衡表・三役好転が出現したこと、D90日移動平均線(107.85)の突破に成功したこと等を考慮すれば、テクニカル的に見て「続伸」が期待されます。

ファンダメンタルズ的には、ISM製造業景況指数や非農業部門雇用者数が冴えなかった一方、ISM非製造業景況指数や生産者物価指数、消費者物価コア指数は強めの数字となりました。この結果、来週のFOMC(公開市場委員会)での50bpの大幅利下げの可能性はほぼ無くなり、過度に織り込まれた追加利下げ期待の修正→米長期金利上昇→ドル買いの流れが続いおります(米10年債利回りは9/3のボトム1.429%からわずか8営業日で1.798%まで急上昇)。但し、上述の通り、トランプ米大統領はFRB批判を2日連続で実施するなど、FRBに対する利下げ圧力を強めつつあります。また、短期間で上昇した影響から、ドル円の4時間足RSIなどオシレータ系指標には買われ過ぎ感も点灯しております。本日発表される米・8月小売売上高が市場予想を下回ったり、米中貿易摩擦を巡るネガティブニュースが報じられれば、一変して急落に転じる恐れがある点には留意が必要でしょう。本日はポジション調整主導でやや伸び悩む展開を予想いたします。
(本日の予想レンジ:107.60ー108.40)

ドル円、強いCPIコア指数で続伸。ユーロはECB理事会後に急落するも往って来い

ドル円日足

オーダー/ポジション状況

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