米7月雇用統計指標の予想(19/8/2)

日本時間2019年8月2日21時30分に発表予定です。

米7月雇用統計指標の予想(19/8/2)

米7月雇用統計指標の予想

米7月雇用統計指標の予想

(今回発表予想)8月2日9時現在

本日21時半に米国の7月雇用統計が発表されます。今回の予想値は上記になっています。

米7月雇用統計指標の予想 2枚目の画像

(黒線の右側は今回の米国失業率予想を加味しています)


失業率…
6月の失業率は予想(3.6%)を下回る3.7%になりました。今回は小幅改善の3.6%予想になっています。
失業率は49年振りの低水準ですので、ここからの大きな改善はあまり期待できないと思われます。4.0%越える数値にならない限り相場への影響は少ないと思います。逆に予想レンジ下限の3.5%方向の数値になると、次回8月の雇用統計に数値次第では9月FOMC利下げ観測に影響を与えそうです。
チャートを見るとオレンジの米国は4%未満でほぼ横這い様相です。
また、7月31日(水)にユーロ圏6月失業率も発表され予想値通り7.5%となりました。
3地域はほぼ横這い傾向を続けています。

米7月雇用統計指標の予想 3枚目の画像

青:NFP、オレンジ:ADP社となっています。

非農業部門雇用者数(NFP)…
6月のNFP(7月5日発表)は予想16.0万人に対し、結果は22.4万人になり、予想を大きく上回りました。レンジ上限が22.0万人でしたので、その数値をも越えました。6月の結果は5月7.5万人の反動と思われます。各月のバラつきが大きいですが、下記チャートを見ると1年間の総計では若干ながら新規雇用数が下がってきています(青の矢印)。完全雇用に近いと言われている失業率ですので、NFPが上下にサプライズとならない限りは相場への影響も少ないと思います。その意味で5月・6月はサプライズだったので、この2ヶ月の平均で見ると15万人で、7月ADP社の結果15.6万人(予想は15.0万人)を勘案すれば、7月予想も妥当な線と思われます。

今回もADPとNFPの比較をしてみます。チャートは当月から1年間遡った数値を示しています。ここ1年間はほぼNFPとADPが同じ程度の伸びを辿っています。(本来は公務員も含むNFP>ADPが基本です。)
ADP社は2018年8月〜2019年7月までで225.9万人、NFPの2018年8月〜6月までは213.4万人で、単純比較ではこの誤差12.5万人が予想されます。また11ヶ月間の両者平均誤差が▼13.9万人ですので、ADP社からこの人数を差し引くと212.0万人となり、NFPの11ヶ月分が213.4万人ですので、7月は▼1.4万人が推計されます。またここ3ヶ月の誤差は平均8.2万人で、ここから勘案するとNFPの7月分は4.3万人になります。予想レンジとしては▼1.4万人〜12.5万人が推計されます。もしエコノミスト予想レンジ上限の22.4万人が出ても8月予想数値では修正される可能性が強くなると思われます。


平均時給…
6月の予想は+0.3%で、結果は+0.2%となり、ここ3ヶ月間は同じ結果になっています。7月予想は今回前月と同じ+0.2%になっています。7月末に発表された米2Q・GDPに与える米国消費の影響が特に大きかったので、この数値が悪化すると要注意です。

ドル円相場ですが、昨日の相場コメント以降、NY終値が109円台を維持できず、最初のサポート108円50銭〜60銭切ったことで、昨日は一気に107円40銭サポートまでトライしてNYはそこで止まりました。今日は朝からドル売りが続き、底値は106円85銭までありました。ここは6月下旬の底値とダブルボトムになっています。既にザラバとはいえ、107円40銭サポートを切っているので、やはり今日のNY終値が重要となります。

現在は短期的にかなり売られ過ぎの状態になっていますが、年始からこれまでの展開でドル下げエネルギーをかなり溜めてきているので、今日以降106円50銭を切ってくると新たなドル安相場に入りそうです。

上値抵抗線が107円60銭にあるので、ドル続落を阻止するにはこの抵抗線を越えて終わることが必要です。更に107円90〜108円、108円30銭〜40銭に抵抗線あります。
下値は106円60銭、106円10銭にサポートがあり、昨日の戻り上値トライ失敗で新たに105円50銭〜109円20銭のドル安トレンドラインが形成されました。今日の雇用統計はテクニカルでも重要な日になりそうです。
(2019年8月2日13:00、1ドル=107円05銭、1ユーロ=1.1073ドル)    

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