ドル円はドルじり高もレンジ内、米雇用統計を注視(7/5夕)

5日の東京市場は、ドルが小高い。ただ、値動きそのものは25ポイント弱と狭く、明確な方向性は示せなかった。

ドル円はドルじり高もレンジ内、米雇用統計を注視(7/5夕)

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5日の東京市場は、ドルが小高い。ただ、値動きそのものは25ポイント弱と狭く、明確な方向性は示せなかった。

ドル円は寄り付いた107.75-80円を日中に安値に、ドルがじり高推移。緩やかな右肩上がりをたどり、夕方には107.95-00円まで値を上げ、一時108円へと接近した。
しかし、米独立記念日の翌日ということに加え、NYタイムに注目の米雇用統計発表を控え基本的には様子見ムードが強い。それほど目立った動意もうかがえないまま、16時時点では107.90-95円で推移、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、「イラン情勢」について。
英領ジブラルタルが「EU制裁違反でイランの石油タンカーを拿捕」と発表したことに対し、イラン外務省はイラン駐在の英大使を呼び「拿捕は違法だ」と抗議したという。米・イランだけでなく、英とイランの関係にも微妙な齟齬が垣間見えるだけに、今後の動静は要注意。なお、この件について、ボルトン米大統領補佐官は「イラン石油タンカー拿捕を歓迎」とする考えを示していた。
そのほか単発モノとして、朝日新聞「韓国、日本の同意ないまま『日韓慰安婦財団』を正式解散」、米国防総省当局者「中国が南シナ海でミサイル発射実験実施」、北朝鮮の労働新聞論評「過去に対する日本の態度はあまりにも図々しい」、トランプ米大統領「より良い未来に向かって闘争を続ければ米国に不可能はない」−−とする発言や報道が観測されている。

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ドルは東京時間の終盤にかけて買い進まれると108円に接近。過去2日ほど上値を阻んできた107.90円レベルをわずかながら更新してきた。ただし、それでも先週末から現在に至る1週間強ほどのレンジ(107.50-108.50円)のちょうど中間地点に位置しているに過ぎず、大局的にはいまだ方向性は乏しい状況だ。欧米時間にかけて、ドルはさらに続伸し108円半ばを超えていくことが出来るのか否かに注目したい。

材料的に見た場合、「北朝鮮情勢」や「イラン情勢」のほか「米貿易問題」、「米利下げ観測」など継続案件は依然として多いが、本日はNY時間に注目の米雇用統計発表を控えていることもあり、なかでも「米利下げ観測」に注目か。ちなみに、先日発表された先行指標とも言われるADP雇用統計は予想を下回る内容で、本日の米雇用統計も予想より悪い内容になる可能性があるとの見方も一部で聞かれていた。ただ、ある程度の悪い数値は織り込み済みであり、むしろ好数字が出た場合、ポジティブサプライズの反応に注意が必要かもしれない。

テクニカルに見た場合、ごく目先の107.50-90円という小レンジは上抜けたものの、先週末からの107.50-108.50円といった次のレンジの中に、いまだ留まっている。引き続き、後者の1円レンジをめぐる攻防に要注意。ちなみに、後者レンジを下放れた場合には106.78円がターゲットとなる反面、上抜けるようだと108.80円あるいは109円レベルが視界内に。

一方、材料的には、前述したように本日は6月の米雇用統計が発表される予定となっており、その内容に要注意。指標内容如何では、相場が一時的に荒れることも。
そんな米雇用統計のなかでも、市場の関心がもっとも高い非農業部門雇用者数はプラス16万人程度が見込まれており、前月よりも大幅増となりそう。ただ、先でも指摘したADP雇用統計が事前予想より悪かったことが若干気掛かり。また、ここ最近の傾向でいえば、非農業部門雇用者数よりも平均時給などがクローズアップされることも多いうえ、当月分の数値だけでなく前月分の改定値に一喜一憂することも少なくない。それらの内容にも十分に注意を払っておきたいところだ。

そんな本日欧米時間のドル円予想レンジは、107.50-108.50円。ドル高・円安方向は、本日東京高値にあたり、移動平均の25日線も近い108円前後が最初の抵抗。抜ければレンジ上限の108円半ば、そして6月高値の108.80円などがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、引き続きレンジ下限にあたる107円半ばの攻防にまずは注視。依然として底堅いイメージながら、しっかり割り込めば107円割れが視界内に捉えられそうだ。

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