ドル円、イランへの追加制裁を科す大統領令署名で上値の重い展開
海外時間の為替概況
24日の海外市場でドル円は上昇後に反落。@米5月シカゴ連銀全米活動指数(結果▲0.05、予想▲0.20)が市場予想を上回ったことで、ドル円は一時107.54まで上値を伸ばしましたが、その後発表されたA米6月ダラス連銀製造業活動指数(結果▲12.1、予想1.0)が冴えない結果となると、B米10年債利回りの急低下(2.061%→2.016%)や、Cトランプ米大統領による「イランへの追加制裁を科す大統領令」への署名も重なり、NY時間午後にかけては、107.25まで下落する展開となりました。もっとも、週末の大阪サミットを前に手控えムードも根強く、ここからどんどん売っていく動きにも繋がらず。結局107.30付近まで小反発してクローズするなど、方向感を見出すには至りませんでした。
一方、ユーロドル相場は本日も続伸。欧州時間序盤にかけて一時1.1372まで下げ幅を広げるも、注目されたドイツ6月Ifo景況感指数(結果97.4、予想97.2)が市場予想を上回ると、冴えない米経済指標を受けたドル売りも重なり、NY時間引けにかけては、3/21以来、約3ヶ月ぶり高値となる1.1402まで上値を伸ばしました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、結局1.1398付近でのクローズとなっております。
ドル円のテクニカル分析
ドル円相場は、@ダブルトップからの下放れ(添付チャートの青線)、A強い売りシグナルを表す一目均衡表・三役逆転、B42営業日連続でのボリンジャーバンドのミッドバンド割れなど、テクニカル的に見て「下落リスク」が強く意識されます。オシレータ系インジケーターのRSI(26%)に過熱感(売られ過ぎ感)が見られるものの、トレンドが明確に出ている状況下、安易な逆張り(ロング・エントリー)は危険と判断いたします。ファンダメンタルズ的に見ても、世界経済の減速懸念、英国情勢の不安定化、イタリア財政悪化問題、米独関係悪化懸念、イランを巡る地政学的リスクなど、不安材料は山積みです。
また、欧米をはじめ各国中央銀行がハト派色を鮮明に打ち出す一方、日銀が「事実上のゼロ回答(追加緩和の可能性を滲ませつつも、副作用を警戒して具体的な手段に踏み込めない)」を続けていることも、「日銀の金融政策手詰まり感→追加緩和限界論の台頭→日本とその他各国との金融政策格差の縮小」との連想から、ドル円の上値を抑制する一因となっております。本日は米経済指標(6月新築住宅販売件数や6月CB消費者信頼感指数)の結果や、G20を前にしたヘッドラインに振らされつつも、上値の重い展開が続くと予想いたします。
予想レンジ:106.90-107.70
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
来週の為替相場見通し『トランプトレードと円キャリーの組み合わせがドル円を下支え』(11/23朝)
ドル円は、今週前半にかけて、一時153.28まで急落する場面が見られましたが、週末にかけては一転154円台後半へと持ち直す動きとなりました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:上村 和弘
2019.06.25
ドル円見通し 107円割れ回避で下げ渋りだが底割れへの余裕乏しい(6/25)
次回のFOMCは7月30日から31日に開催される。それまでは利下げ観測を中心としたドル安円高基調が続きやすいと思われる。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2019.06.24
ドル円は下値リスク抱えつつ、目先はレンジ取引か(6/24夕)
週明け24日の東京市場は、ドルが小じっかり。ただ、新規材料が乏しいこともあり、上値も限られた。
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。