ドル円、米FOMCを前に様子見ムード継続。米NY連銀製造業景気数は2016年10月以来の低水準(6/18朝)

17日の海外市場でドル円は上昇後に反落する展開。

ドル円、米FOMCを前に様子見ムード継続。米NY連銀製造業景気数は2016年10月以来の低水準(6/18朝)

海外時間の為替概況

17日の海外市場でドル円は上昇後に反落する展開。ドル円は米国時間朝方に一時108.73まで上昇するも、米・6月ニューヨーク連銀製造業景気指数(結果▲8.6、予想11.0)や、米・6月NAHB住宅市場指数(結果64、予想67)が冴えない結果となると、「米年内利下げ観測再燃→米長期金利低下→ドル売り」への連想から下落に転じる展開となりました。もっとも、米FOMCを前に売り込む動きにも繋がらず。108円台半ばで膠着した後、結局108.50近辺でクローズしました。

ユーロドルは上昇後に伸び悩む展開。クーレECB理事による「ユーロ圏経済はそれほど悪くない」との発言や、冴えない米・6月ニューヨーク連銀製造業景気指数を受けた「ドル売り」を背景に、ユーロドルは一時1.1247まで上昇するも、英・保守党の党首選でEU 離脱強硬派のボリス・ジョンソン前外相の優勢が伝わると、ハードブレグジットへの懸念から英ポンドの下落に連れ安となり、米国時間終盤にかけて1.1214まで下落しました。尚、ドラギECB総裁講演では金融政策についての言及が見られず、市場の反応は限定的となりました。

ドル円のテクニカル分析

ドル円は、@ダブルトップからの下放れ(チャートの青線)、A強い売りシグナルを表す一目均衡表・三役逆転、B37営業日連続でのボリンジャーバンドのミッドバンド割れなど、テクニカル的に見て、「下落リスク」が意識されます。
メキシコへの関税発動見送りを受けて、リスク回避ムードは幾分後退しましたが、米中貿易摩擦の泥沼化や中東を巡る地政学的リスク、世界経済の減速懸念、英国情勢の不安定化、イタリア財政問題、米独関係悪化懸念など、ファンダメンタルズ面での不安要素を考慮すれば、ドル円の上値余地は乏しいと考えられます。

ボリンジャーバンドのミッドバンド(108.92)や、一目均衡表基準線(109.25)付近では戻り売りが強まると見られ、事実昨日も108.73をトップに伸び悩む動きとなりました。米・FOMCを前に様子見ムードは根強いものの、本日発表される米・5月住宅着工件数や、米・5月建設許可件数が冴えない結果となれば、「米利下げ観測再燃→米長期金利低下→ドル売り」の経路でドル円が再び108円割れを試す動きも想定されます。米国経済指標の結果を横目に神経質な展開となりそうです。

この他、本日はユーロ圏のイベントも目白押しとなります。ドラギECB総裁講演に加えて、ユーロ圏・5月消費者物価指数(改定値)、ドイツ・6月ZEW景況感調査などが発表されます。ドラギ総裁がハト派的な見解を滲ませたり、欧州経済指標が冴えない結果となった場合には、「ECBによる追加緩和観測再燃→欧州金利の低下→ユーロ売り」の経路で、一目均衡表雲下限(1.1210)の下抜けに成功し、ユーロドルが1.12の大台を割り込む動きも想定されるため、ユーロドルのダウンサイドリスクに注意が必要です。

海外時間の為替概況

ドル円日足

オーダー/ポジション状況

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る