ドル円、英米休場で動意薄。109円台半ばを回復するも戻りは鈍い
海外時間の為替概況
28日の海外市場でドル円は膠着。英国市場がバンクホリデー、米国市場がメモリアルデーで共に休場となる中、ドル円は終始方向感に欠ける値動きとなりました。欧州勢参入後に一時109.58まで上昇するも、伸び悩むと、米国時間にかけて反落する展開となりました。109.40台まで下落した後、結局109.50付近でクローズするなど、一日を通して方向感を見出し辛い時間帯が続きました。
一方、ユーロドル相場は上値の重い展開。欧州委員会がイタリアに対しEU財政規律違反を通告し是正措置を勧告する見通しと報じられたことや、欧州議会選挙においてEU懐疑派勢力が台頭したことと二大会派が過半数割れとなったこと、英国情勢を巡る不透明感が燻っていることなどが重石となった格好です。ユーロドルはアジア時間に付けた日通し高値1.1215をトップに反落すると、海外時間には一時1.1187まで下げ幅を広げました。もっとも、ボリンジャー・ミッドバンド(1.1193)や一目均衡表基準線(1.1187)、一目均衡表転換線(1.1166)などチャートポイントが密集する1.11台後半では下値も堅く、下げ渋ると、引けにかけて小反発。結局、1.1195付近まで戻してのクローズとなっております。
ドル円のテクニカル分析
ドル円は、先週後半にかけて急反落に転じるなど、地合いの悪化が鮮明となっております。5/13に付けた安値109.02を起点に始まった短期上昇トレンド(チャート上の赤色のサポートライン)はすでに終了したと判断して良さそうです。
昨日は英米休場で且つトランプ米大統領が訪日中でツイートが少なかったこともあり、材料難で動きづらい展開となりました。しかし米中対立激化や朝鮮半島及び中東を巡る地政学的リスク、英国情勢の不安定化、欧州経済を巡る先行き不透明感など、ファンダメンタルズ面での不安要素を考慮すれば、ドル円・クロス円の上値は当面抑制された状態が続くと予想されます。
米中貿易摩擦を巡るヘッドラインや米経済指標の結果次第では、5/13に付けた直近安値109.02を試す動きも見込まれます。本日アジア時間は引き続き動意に欠ける値動きが続きそうですが、休場明けの英米勢が下値トライを仕掛けてくる可能性もあり、ドル円・クロス円共にダウンサイド・リスクに警戒が必要でしょう。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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