ドル円:5月2日のファンダメンタル分析
木曜の日銀金融政策決定会合は、現状維持と事前に広がった追加緩和思惑(元々通信社による観測記事が市場参加者に事実であるかのように捻じ曲げられた印象が強い)が否定されたことで、一気に円高へと揺り戻しの動きとなりました。午前中には111.88レベルと直近高値を更新する動きとなっていましたが、108円台へと一気に3円も円高となり、海外市場でも更に1円円高の107.87レベルを付け、円独歩高の展開となりました、
翌29日は東京市場が休場で参加者が少ない中、ドル円に加えユーロドルもドル安の流れとなったことから、円高がさらに進行し、米国の為替報告書で日本が監視リストに加わったことも重なり、NY市場では106.28レベルへと2014年10月以来の水準へと円高が進みました。週末には麻生財務相が介入も辞さないとの発言が伝わりましたが、円高トレンドの再開で市場参加者は更なる円高を見込む向きが増えています。
ドル円:5月2日のテクニカル分析
ドル円は、日銀会合前の111円台後半から106円台前半へと2日間で5円60銭もの円高の動きとなりました。為替報告書の話も歪んで解釈されている面があり(貿易黒字基準、経常収支基準、為替介入基準の3つのうち、日本は為替介入基準には抵触していない)、麻生財務相の言うように2日間で5円以上もの動きは急激で介入の可能性を完全に否定できるものではありません。ただ、5月のサミットを前にして、現実的には実弾介入は困難と見るべきで、100円の大台を割り込むような動きにつながらなければ、口先介入に留まると考えられます。本日はLDN市場が休場で、日本もGWの間となるため基本的には様子見の一日となりそうです。新値更新はあっても限定的と見て、106.20レベルをサポートに、107.00レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。
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