GW最終日は荒っぽい値動き、乱高下続くか(5/6夕)

週明け6日の東京市場は、ドルが小じっかり。一時は下値を試す局面なども観測されたが底堅く下げ渋ると、その後は切り返しの動きに。

GW最終日は荒っぽい値動き、乱高下続くか(5/6夕)

<< 東京市場の動き >>

週明け6日の東京市場は、ドルが小じっかり。一時は下値を試す局面なども観測されたが底堅く下げ渋ると、その後は切り返しの動きに。

前週末に、「北朝鮮が飛翔体を9発発射」とのニュースや、「開票作業がすべて終了した英統一地方選で与党の大敗が明らかになった」という報道などが観測されるなか、週明けの為替市場はオープンした。先週末のNYを111.10円前後で終了したドル/円は、上方向にギャップを空ける110.55-60円で寄り付いている。
その後も、110.25-85円というレンジで、なかなか荒っぽい乱高下。日米株価の先物取引や、北朝鮮あるいは中国情勢をにらみつつ、方向性が定まらない。結局、16時時点では111.70-75円前後で推移、欧米時間を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「北朝鮮情勢」と「米貿易協議」について。
前者は、前述した週末に「9発の飛翔体を発射した」ことをキッカケに、関連事項として「米露首脳が電話会談、北情勢を1時間以上協議」、「米の北朝鮮特別代表、7-10日に日韓訪問へ」、「日本時間6日夜に、日米首脳が電話会談実施」といった報道のほか、韓国報道官「北の飛翔体発射は軍事合意に反する」、米大統領「北委員長は約束を破らない」などという発言も聞かれていた。
対して後者は、日米に関し、米NEC委員長が「貿易交渉、5月末のトランプ米大統領訪日時に合意することは可能」と述べたほか、米中についてはトランプ氏が「中国製品の関税を10%から25%へ引き上げる」考えを示し、ともに物議を醸している。なお、米中問題は、中国はトランプ氏の考えに即座に反応したようで、米紙WSJが「中国サイド、今週予定している米中貿易協議中止を検討」と報じ、こちらも思惑を呼んでいた。

<< 欧米市場の見通し >>

10連休もの長期休暇となった日本のGWだが、当初懸念された今年1月のような「フラッシュクラッシュ(瞬間的暴落)」は観測されておらず、取り敢えず最悪の事態は免れた格好にある。とは言え、先週末から本日のアジア時間にかけては111円後半から110円前半まで1.5円近い下げをたどっており、一連の動きのなかでダメージを負った方も一部にはおられるのだろう。東京休場の本日アジア時間に、なかなかの荒っぽい変動をたどったこともあるなど、いま少しの時間、油断せずに取引に臨みたいところだ。
材料的に見た場合、引き続き「米貿易協議」が市場筋の関心を集めるなか、飛翔体と言い続ける短距離ミサイルを発射した「北朝鮮情勢」も懸念材料として意識されている。トランプ氏は「北委員長は約束を破らない」と述べるなど、今回の動きを不問に処す考えだが、共同通信は「北飛翔体は短距離弾道ミサイルの疑い、国連決議違反か」と指摘しており、国連安保理などで問題視される可能性も否定できない。また、このあと実施される「日米首脳の電話会談」などにも一応要注意。

テクニカルに見た場合、過去1週間程度ドルの下値を支えてきた111.00円レベルを、先週末にしっかりと割り込んできた。本日アジア時間には110.25-30円まで一時続落している。日足の一目均衡表をみてみると、先行帯の雲の上限が位置する110.80円を割り込んだだけでなく、同下限(110.30-35円)を下回る局面が観測されていたものの、本稿執筆時に下限は辛うじて回復していることになる。一目の雲をめぐる攻防が注目されている。

一方、材料的に見た場合、本日は目立った米経済指標の発表は予定されておらず、またロンドン市場も休場となる。やや動きにくそうな雰囲気も。
ただ、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁やポロズ・カナダ中銀総裁による講演が実施されるほか、一部メディアは「日本時間6日夜に、日米首脳が電話会談実施」と報じており、そちらも気掛かりだ。GWの最終日、引き続き商いが薄いなか、逆に荒っぽい変動をたどる可能性もある。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.30-111.30円。ドル高・円安方向は、先週末NY終値レベル111.10円の攻防にまずは注視。超えてくれば、先週末高値111.65-70円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、一目の雲の下限も近い、本日記録したドル安値110.30円前後がサポートとして強く意識されそう。割り込めば110円割れも否定できなくなりそうだ。

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