ドル高基調は仕切り直し、日米首脳会談注視(4/26夕)

26日の東京市場は、ドルが小じっかり。前日NY安値の111.40円前後から、一時111.80円近くまで戻す局面が観測されていた。

ドル高基調は仕切り直し、日米首脳会談注視(4/26夕)

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26日の東京市場は、ドルが小じっかり。前日NY安値の111.40円前後から、一時111.80円近くまで戻す局面が観測されていた。

ドル/円は111.60円前後で寄り付いたのち、当初はドル売り先行。日中安値である111.45円レベルまで小緩んだものの、そこから反発に転じると111.80円近くへ。仲値を前後しての動きだったことから、明日からの東京GW10連休を前にした需給要因などが取り沙汰されていたようだ。日中高値を記録したあとは、やや冴えなかったが、それでも底堅い。111.60-80円で揉み合いとなり、16時時点では111.60-65円で推移、欧米時間を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「日米財務相会合」について。
本日未明から早朝にかけて、会談にともなう発言が相次いで報じられ話題となっていた。一例を挙げると、財務省幹部「貿易協議に為替を入れ込むか決まったわけではない」、麻生財務相「我々は通貨に関する問題を継続して議論することを確認」のほか、共同通信「日米、為替問題で平行線」、時事通信「米国は『為替条項』の導入を求める立場を確認」などがあった。そのほか単発モノとして、茂木再生相「米USTR代表との会談で、自動車の数量規制の話は出なかった」、朝鮮中央通信「北委員長、『危険な状況』と米の態度を批判」、習中国国家主席「他国を損ねる人民元安を追求せず」、タス通信「北委員長が帰国予定を1日前倒し、26日午後に帰路へ」−−といった発言や報道が観測されている。

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「やはり」と言うべきなのか、24日に一時112.40円まで値を下げ、年初来高値を更新した動きはダマシだった公算が大きい。実際、その後111.40円前後まで、およそ1円の値を崩す展開となっている。
テクニカルには、足もと111円半ばに位置する移動平均の200日線に絡む値動きだが、それほど強いドルの下値リスクを感じるわけでもなく、相場観としてはニュートラルに近い。ただ、今週末から日本がGW10連休を迎えるだけに、日程的を考慮し、円高の進行を懸念する向きが少なくないようだ。
材料的に見た場合、「金委員長が帰国予定を1日前倒し帰国」したとされる北朝鮮情勢も気掛かり。同様の動きが、以前の米朝首脳会談時でも見られており、今回の会談も不調に終わったのでは、といった見方も取り沙汰されている。とは言え、マーケットの大きな関心事は引き続き「米貿易問題」について。関連事項として、本日の「日米首脳会談」が注視されているほか、来週30日からの「米中閣僚級協議」を懸念する声も一部では早くも聞かれ始めていた。

テクニカルに見た場合、一時112.40円まで上昇した動きは「ダマシ」だったようで、そののち1円程度の下押しが入っている。一連の過程で、111円半ばに位置する移動平均の200日線を下回ったものの、大きく崩れることはなく、足もとは取り敢えず底堅い。ドルの下値リスクがそれほど高いわけではないが、200日線に続き、昨日記録した安値111.40円レベルを下回れば、10日安値の110.82円がターゲットとなりそうだ。

一方、材料的に見た場合、1-3月期のGDP統計速報や4月のミシガン大学消費者信頼感指数確報など幾つかの米経済指標が発表されるほか、エクソンモービルやダイムラーなどの決算発表が予定されており、それらは一応要注意。
ただ、それらよりも本日は、先でも指摘したように「日米首脳会談」に注意を払いたい。時事通信では「対北朝鮮、貿易交渉が焦点」と報じており、トランプ氏の発言などによっては、相場が荒れる可能性もありそうだ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、111.00-112.00円。ドル高・円安方向は、本日東京高値である111.80円レベルが最初の抵抗。上抜ければ112円台回復、年初来高値112.40円レベルも視界内に。
対するドル安・円高方向は、昨日NY安値の111.40円レベルの攻防にまずは注視。引き続き底堅いイメージだが、前述安値をしっかり割り込むと110円台突入の芽もみえてくる。

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