来週の為替見通し 〜大型連休前でドル円は方向感に欠ける展開か〜
4/15-4/19の振り返り
4/15週のドル円相場は、週間値幅 が僅か40銭に留まるなど、狭いレンジ内での膠着相場が継続しました。週前半は、日米通商協議を前にした警戒感から上値の重い展開が見られましたが、為替問題への言及が避けられたことがポジティブ材料視されると、年初来高値(112.13)を突破し、一時112.17まで上値を伸ばしました。しかし、同水準で伸び悩むとドル円は失速。利食い売りに押される形で反落し、週後半にかけては、一時111.77まで下げ幅を拡大させました。もっとも、一部米系メディアが米中通商協議進展の可能性を報じるとドル円は反発。週後半にかけては、米小売売上高の予想比上振れや、約50年ぶり低水準を記録した新規失業保険申請件数が材料視される中、結局112円前後に戻しての越週となっております。
一方、ユーロドルは急反落。週半ばにかけて一時1.1324まで上昇する場面も見られましたが、18日に発表されたフランスやドイツ、ユーロ圏の製造業PMIが軒並み下振れる結果となると、「欧州経済を巡る先行き不透明感の増大→ECBによる金融緩和観測→欧州債利回り低下」の波及経路でユーロ売りが活発化。良好な米小売売上高の結果を反映したドル買いも重なる中で、週後半にかけて、一時1.1226まで下げ幅を広げました。引けにかけて持ち直すも上値は重く、結局1.1245付近で越週しております。
4/22-4/26の展望
ドル円は一時111.77まで下げ幅を広げましたが、200日移動平均線(111.52)や、一目均衡表基準線(111.50)を割り込むには至らず、下値の堅さが再確認されました。また、3月初旬から4月中旬にかけては、トリプルボトム(逆三尊)を形成するなど、テクニカル的に見れば、上昇基調の継続が示唆されます。イースター休暇明けで市場参加者が戻ってくれば、先週水曜日に付けた年初来高値112.17を試す動きも強まりそうです。但し、ゴールデンウィーク前とあって本邦勢の動意は週末にかけて次第に乏しくなっていくことが想定されます。この為、年初来高値を更新した場合であっても、一方的に上値を追っていく展開は見込み辛く、来週も方向感に欠ける値動きが続くでしょう。25日に開催される日銀金融政策決定会合や、26日に予定されている米国の第1四半期GDP速報値、日米財務相会合(時期未定)などに振らされながらも、ドル円は低ボラティリティ環境を脱しきれない時間帯が続きそうです。
ドル円の予想レンジ:111.00〜113.00
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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