<< 東京市場の動き >>
19日の東京市場は、111円後半中心にほぼ横ばい。動意らしい動意はほとんどないまま、レンジ取引に終始している。
ドル/円は111.90-95円前後で寄り付いたものの、本日は主要な欧米市場だけでなく、アジアも休場が多く、売買は手控えムード。実際、終日を通した値動きも111.90-00円といった10ポイント強にとどまっている。日経平均株価が終値ベースで110円高と、大きく反発に転じたが影響は限られ、16時時点では111.90-95円で推移、欧米時間を迎えていた。
なお、為替市場はドル/円以外もおおむね小動きにとどまるなか、仮想通貨は本日も引き続き落ち着きのない動き。ビットコインは早朝に記録した5290ドル前後を高値に一時100ドル程度値を下げたが、その後5200ドル前半まで値を回復している。
一方、材料的に注視されていたものは、「米貿易問題」について。
米中については、中国副首相から「トランプ大統領は不確実だ」との発言が聞かれ、米中協議が合意できるかどうかは米側の出方次第との考えが示されていた。対して日米は、時事通信が「麻生氏訪米、25日に日米財務相会談実施へ」と報じたうえ、会談では「為替条項」も焦点になると指摘、改めて思惑を呼んでいたようだ。
そのほか単発モノとして、米司法長官「トランプ氏のロシア共謀はなかった」、共同通信「北委員長が24-26日に訪露、首脳会談実施へ」、菅官房長官「米大統領が5月25日から28日に国賓として来日」、自民党・萩生田氏「消費増税率、10月に10%の基本姿勢に変わりない」−−といった発言や報道が観測されている。
<< 欧米市場の見通し >>
17日に112.16円を記録し年初来高値をわずかに更新するも、「しっかり」とは抜けきれず。以降、ドルは上げ渋る展開が続いている。そんなドル/円は、本日が小動きになっただけでなく、今週ここまでわずか40ポイント程度しか動いていない。ちなみに、今年の週間最小変動幅は2月18-22日週の約50ポイントレンジだったのだが、このままいけば、それを更新することになりそうだ。本日は、主要な欧米市場が休場となるなか、果たしてレンジブレークはあるのだろうか。
材料的に見た場合、「米貿易問題」は引き続き潜在的なリスク要因。月内に「米中」そして「日米」ともに協議が再開する見込みであり、後者の日米については先でも指摘したように「為替条項」に関する議論も不可避となっている。最近は、貿易問題に対するマーケットの反応が鈍いとはいえ、状況次第では波乱要因となる可能性もある。
テクニカルに見た場合、ドル/円は気味が悪いほどの小動き。事実、先でも指摘したように、今週は111.75-112.15円といったわずか40ポイントほどの変動しか観測されていない。本日は、主要な欧米市場がグッドフライデーで休場となることを考えると、このまま狭いレンジ内での変動が続く公算が大きいだろう。
しかし、だからこそ、次の動意に向けたエネルギーが蓄積されている可能性もあり、本格的に動き出せば予想以上の値幅となる危険性も秘めている。
一方、材料的に見た場合、3月の住宅着工件数や同建設許可件数などが発表されるものの、本日は世界的にみて休場が多く、材料もそれほど多くはない。そうした意味では動きにくそうな雰囲気もある。
ただ、来週にかけては注目材料目白押しとなるだけに、仮に小動きであっても「嵐の前の静けさ」なのかもしれない。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、111.60-112.20円。ドル高・円安方向は、昨日更新した年初来高値112.16円が最初の抵抗で、しっかり抜ければ113円近くまでのドル続伸も。
対するドル安・円高方向は、昨日安値の111.75-80円の攻防にまずは注視。ただ、割り込んでも移動平均の200日線が位置する111円半ば、同25日線が位置する111.20円レベルなど下方向にサポートは多い。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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