4/8-4/12の振り返り
4/8週のドル円相場は、3日続落のあと急反発するなど、週足ベースで大きな下髭を残す結果となりました。週前半は、@前週末に発表された米平均時給の伸び鈍化を受けて米長期金利が低下したこと、Aリビアの首都トリポリ近郊で発生した軍事衝突が地政学的リスクを意識させたこと、B国際通貨基金(IMF)による世界経済見通しが前回までの3.5%から3.3%へ引き下げられたこと、CEU臨時首脳会合を控え、合意なき離脱リスクの顕在化が警戒せれたこと、Dトランプ米大統領がEUからの輸入品に関税を賦課すると報じられたこと、E米JOLT求人件数が市場予想を下回ったこと、F米消費者物価指数の食品・エネルギーを除くコア指数が市場予想を下回る伸びに留まったことなどが重石となり、ドル円は週央にかけて一時110.85まで下げ幅を広げました。
しかし、G米FOMC議事要旨が予想ほどハト派的ではないと受け止められると下げ止まり、その後は、H米生産者物価指数が市場予想を大幅に上回る伸びを示したこと、I米30年債入札が低調な結果となったこと、J米新規失業保険申請件数が約50年ぶり低水準を記録したこと、K英国のEU離脱期限延期を受けて合意泣き離脱リスクが後退したことなどを背景に急反発。週末にかけては、約1ヵ月ぶり高値となる112.10まで反発し、そのまま高値圏でクローズしております。
4/15-4/19の展望
来週は年初来高値更新を視野に入れつつも日米物品貿易協定を前に伸び悩む展開を予測いたします。テクニカル的に見れば、ドル円は週前半の下落局面で、一目均衡表基準線(110.90、ピンク色の線)や、一目均衡表雲上限(110.77)にサポートされるなど、下値の堅さが再確認されました。また、週後半の反発局面では、3/5高値と3/15高値を結んだ抵抗線(111.45、黒線)や、市場参加者が注目する200日移動平均線(111.50、赤線)を突破するなど、上昇モメンタムの強さも確認されました。週足ベースで大きな下髭を残すなど、来週早々に年初来高値112.12を試す動きも想定されます。
但し、4/15から4/16にかけてワシントンで開催される日米物品貿易協定(TAG)の初会合や、米財務省が公表する為替報告書を前に上値は次第に重くなると考えられます。焦点は米国による自動車関税25%を巡る議論と、対米貿易黒字削減を目的に円安に対する牽制が強められるか否かです。為替を含む22項目に米国サイドの強硬姿勢が確認されれば、市場センチメントの悪化を通じて、ドル円に下押し圧力が加えられる可能性もあり警戒が必要です。
ドル円の予想レンジ:110.75-113.00
オーダー/ポジション状況
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