<< 東京市場の動き >>
9日の東京市場は、108円後半を中心とした一進一退。終日を通した値動きも30ポイント強にとどまるなど、久しぶりの落ち着いた変動だった。
ドル/円は108.70-75円で寄り付いたのち、しばらく揉み合い。108.70-85円といった横ばい推移を続けるも、レンジ上限を超えると日中高値である109円レベルへ。
しかし、上値は重く109円台に乗せきることが出来なかったことで、その後は水準を変えてのレンジ取引に。108.80-00円といったボックスを形成しつつ、16時時点では108.80-85円で推移、欧米時間を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは、「米中貿易協議」と「米政府機関の閉鎖」について。
前者については、トランプ米大統領から「中国との協議はとてもうまくいっている」といった発言が聞かれたものの、実際の次官級協議は予定されていた8日で終わらず9日も延期して実施されることとなった。そのため、一部ではトランプ氏の指摘した「進展」発言に懐疑的な見方も聞かれていたようだ。なお、そうしたなか米紙WSJは「米中通商協議、一定の進展、月内にも閣僚級会合開催か」と報じている。
対して後者は、東京時間9日午前に実施されたトランプ氏の演説が関心を集めるなか、「障壁が国境警備に絶対的に必要」などといったコメントが発せられていた。ただ、懸念されていた「非常事態宣言」は聞かれていない。また、それとは別にホワイトハウスは「米大統領と議会指導者が9日午後3時に会合」と発表している。
<< 欧米市場の見通し >>
109円台にしっかりと定着することは出来ていないが、ドルは戻り歩調にある。3日、一時104円台まで下落するなか急浮上したドル一段安リスクは、スッカリなりを潜めたようだ。ただ、年明け近くのレベルまで戻したことで、ドルの反発にも目先は一服感が台頭しつつある。109-110円では徐々に上値が重くなり、上げ渋る可能性も。底堅そうな反面、上値も重そうで、結局は108-109円台を中心とした揉み合い、しばらくは次の方向性を探る展開か。
3週目に入った「米政府機関の閉鎖問題」だが、依然として解決まで険しい道のりが見込まれる一方、「米朝協議の進展」への期待に加え、「米中貿易協議」も一定の進展があるとされることが「過度の悲観論に対する巻き戻しの動き、ドル買戻しに繋がっている」(外資系為替ディーラー)ようだ。足もとは逆に、やや楽観論に傾き過ぎているきらいもあり、まだまだ予断は許さないものの、目に見える形で進展度合いが示されればさらにドルが買い進まれることも否定出来ない。
テクニカルに見た場合、起点をどこからとるのかによって異なるものの、たとえば昨年11月高値114.23円がスタートとすれば、3日の104円台まで10円程度値を下げたのち、半値近く値を戻してきたことになる。そうした意味では、フィボナッチの観点でみた最初の戻りメド程度までは反発を達成しているといえるだろう。ともかく、目先はしっかりと超えられない109円前後の攻防に注目で、抜けた場合には110円レベルがターゲットに。
一方、材料的に見た場合、幾つかの米経済指標発表が予定されているものの、市場の関心が高いモノはなく、基本的にはノーインパクトか。
しかし、米財務省による10年債の入札に加え、12月開催分のFOMC議事録の公表や、ボスティック・アトランタ連銀総裁、エバンス・シカゴ連銀総裁による講演が予定されており、それらには要注意。仮に、要人発言などで先行きの利上げ停止や金融緩和へ戻る姿勢が示唆されたなら、ドル売りが再燃する可能性もある。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、108.50-109.50円。ドル高・円安方向は、本日東京高値を含む109.00-10円が最初の抵抗。抜ければ年初来高値である109円後半がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、昨日NY安値の108.44円の攻防にまず注視。ただ、下回っても底堅く急落は予想しにくい。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
来週の為替相場見通し『トランプトレードと円キャリーの組み合わせがドル円を下支え』(11/23朝)
ドル円は、今週前半にかけて、一時153.28まで急落する場面が見られましたが、週末にかけては一転154円台後半へと持ち直す動きとなりました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2019.01.10
ドル下落、ドル円一時108円割れ(1/10朝)
9日の海外市場でドルは主要通貨に対して下落、主要米株価指数が堅調に推移する中でドル円は一時108円を割り込み、東京時間7:00現在は108.10近辺で取引されています。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:上村 和弘
2019.01.09
ドル円見通し 暴落後の戻り継続だが上値も重い(1/9)
ドル指数は1月3日から7日まで3日間の続落だったが8日は4日ぶりに戻した。ユーロが反落、ポンドも下げ、ドル円のジリ高が継続
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。