ドル円、急落後方向感無くす
昨日、本稿掲載後のアジア時間の為替市場でドル円は109円近辺から急落、一時104.87をつけました。米株式市場終了後にアップルが売上高の見通しを下方修正したことが引き金でしたが、東京勢不在の薄い市場でリスク回避の円買いが強まり、ドル円は4円以上急落した後短時間で107円台後半に戻す、年末年始特有の激しい値動きとなりました。
その後3日の海外市場では概ね107.00-108.25レンジでの取引、ドル円は方向感を失い東京時間7:00現在は107.65-70レベルで取引されています。
昨晩の欧米株式市場はほぼ全面安。NYダウは660ドル安の22,686.22で終了し、アップルの株価はおよそ10%下げています。アップルのティムクックCEOは下方修正の要因として、中華圏での想定以上の経済鈍化を上げており、米中貿易戦争の影響による世界的景気先行き不安を裏付ける形となったとともに、今後他業種への影響拡大への懸念も残すこととなりました。
テクニカルにはドル円は昨日の急落で2018年の安値104.56に接近、昨年高値と間のフィボナッチポイントを一気にクリアする形となりました。
一時的とはいえ、ドル円が104円台を見たことの休暇明けの東京勢への衝撃は少なからぬものであると予想され、値ごろ感からのドル買いも想定されるものの、現状水準ではどちらかといえばドル売りを急ぐ動きが優勢となり、多少時間をかけてでも再びドル円の安値を試す展開となる可能性がより高いものと思われます。また、急激な円高による輸出企業の採算悪化も懸念され、本日の本邦株式市場の動きは要注意です。
本日この後10:45には12月の中国のサービス業、コンポジットPMIが発表されます。1月2日、年明け早々に発表された同製造業PMIの悪化が年明けのドル円での円買いを招いたことや、昨晩のアップルの売り上げ予想下方修正も中華圏での販売不振が原因であることから注目されます。
更に本日海外時間には欧州圏の12月CPIや米国雇用統計発表も予定されており、年明け早々金融市場は波乱含みです。
ドル円週足
ドル円15分足
オーダー/ポジション状況
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