ドル/円の購買力平価
購買力平価とは米ドルの購買力が、日本でも等しい購買力水準になるように為替レートが決定されるという考え方で、世界中の全ての貿易・交易などが自由である場合は絶対的購買力平価と言います。
この状態はあり得ませんので、通常は2国間のインフレを勘案した物価指数をベースに考える相対的購買力平価が使われます。スウェーデンの経済学者カッセルが唱えた理論です。
(企業物価指数及び月中平均為替の出所は国際通貨研究所:青のラインは月中平均)
国際通貨研究所の算出した企業物価をお借りして、中央値から上下20%のレンジでバンドを作り、現在の相場水準が購買力平価ベースでどの辺りにいるのかを探るチャートになっています。中央の灰色が基準で上のバンドに掛かれば通常ドルが買われ過ぎで、下限バンドに掛かればドルが売られ過ぎとなっていることを示します。
為替売買に絶対的な判断基準となるものではありませんし、短期売買には向いていません。但し、長期トレンドで見た場合に現在のスポットがバンドからはみ出た場合(下のチャート○印)には中央値に戻るケースが多くなります。
また中央値の傾きを見ることが重要となります。下のチャートだけでも1996年から一貫して為替は円高トレンドを形成しており、最近は2017年頃からやや横這い状態になっていることが解ります。
因みに現在は2016年以降、為替はドル高の天井に貼り付いています。
9月現在でバンド上限(20%)は115円50銭付近となっています。
(企業物価指数の出所は国際通貨研究所:青のラインは月中高値)
このチャートは月中平均為替の流れとほとんど同じですが、月中高値を全て抜き出してスポットとして扱っています。
高値を入れますと、上限に貼り付いていることがより鮮明になっています。
(2018年12月10日16:00、1ドル=112円55銭)
オーダー/ポジション状況
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