円安止まらず、114円台回復も視界内に(10/1夕)

週明け1日の東京市場は、ドル高・円安。値幅そのものは30ポイント程度と決して大きくなかったが、一時114円直前にまで迫るなど、ドルの強さが目についた。

円安止まらず、114円台回復も視界内に(10/1夕)

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週明け1日の東京市場は、ドル高・円安。値幅そのものは30ポイント程度と決して大きくなかったが、一時114円直前にまで迫るなど、ドルの強さが目についた。

週末にそれほど大きな材料がなかったこともあり、ドル/円相場は、前週末のNYクローズと大差ない113.70円前後で寄り付いた。その後は、日経平均株価の動きなどをにらみつつ円は全面安の様相に。ドル/円も113.95-00円まで値を上げている。114円突破はならなかったが、16時時点ではドルの高値圏である113.95-00円で推移し、欧米時間を迎えていた。
なお、そうしたなか、「カナダ、米・メキシコとのNAFTA合流で暫定合意」などと報じられたことを好感し、カナダドルが堅調裡。対円では、先週末のNY終値が88.10円レベルだったものが、89円近くまで一時値を上げている。

一方、材料的に注視されていたものは、「米中間の抗争拡大」について。
一連の米中貿易戦争を皮切りに、米中間の抗争はさらに拡大の様相を呈し、週末には米紙デモイン・レジスターが、ブランスタッド駐中国大使の寄稿文を掲載し、そのなかで「中国政府がプロパガンダを広めている」と非難するコメントが観測されていた。また、中国に対してだけではないが、米紙WSJによるとトランプ米大統領が「日中韓はガラクタばかり輸出している」と発言したと報じられている。なお、米紙NYタイムズは「中国、米国とのハイレベル安保協議取りやめ」と指摘し、物議を醸していたという。

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円安傾向は本日の東京時間も継続され、ついに114円手前まで達してきた。114円突破は時間の問題で、抜ければ昨年11月高値の114.74円がターゲットとなりそうだ。ドルの続伸には要注意。
ただし、気になる要因もなくはない。そのひとつは、本日の東京時間に発表された日銀短観における「想定為替レート」だろう。2018年度の通期ベースで1ドル=107.40円となっており、足もとの実勢相場と6円を超える大きな乖離だ。つまり、輸出企業にとっては現状レベルのドル/円が続けば業績押し上げに寄与することは間違いなく、そうした状況をトランプ政権がどこまで容認するのかという疑念もある。
先日、日米首脳会談などが終了したことで、スグにでも問題視するとは思われないが、どこかで再び対日赤字に言及、さらにはドル高懸念や為替操作問題などに触れる発言があっても不思議はないかもしれない。

テクニカルに見た場合、先週末には超えられなかった昨年12月高値の113.75円レベルを本日東京時間にあっさりクリアし、114円に迫る展開となっている。9月7日安値の110.38円を記録後、調整らしい調整がなく一本調子のドル高進行となっており、ポジションの偏りは気掛かりだが、抜ければ昨年11月高値の114.74円がターゲットとなりそうだ。なお、そのレベルを超えれば、いよいよ115円台超えが視界内に入ってくるだろう。

一方、材料的に見た場合、9月の製造業PMI数確報や同ISM製造業景況指数など幾つかの米経済指標が発表されるほか、ボスティック・アトランタ連銀総裁やローゼングレン・ボストン連銀総裁などによる講演が見込まれており、それらはいずれも要注意。
そのほか、先でも指摘した「米中間の抗争拡大」が気になるほか、イタリアや英国、ドイツ、トルコなど懸念要因が目白押しの欧州ファクターにも注意を払いたいところだ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、113.40-114.40円。ドル高・円安方向は、本日の東京時間に抜けられなかった114円レベルの攻防にまずは注視。抜ければ、少し遠いが114.74円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、113.60-70円に弱いサポートが位置しており、これが最初の下値メド。下回ると、113.20-30円や113円レベルが次の下値メドとなりそうだ。いずにしても、ドルは底堅そう。

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